腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

ネットハイ

2021年10月17日 18時40分01秒 | PS VITAゲーム感想文
【ハード】PS VITA
【メーカー】マーベラスエンターテイメント
【発売日】2015年11月26日
【定価】800円(現在のDL版)
【購入価格】0円(PSプラスフリープレイ1701)
【プレー時間】43時間(うち放置が20時間くらい)



かつて「ワイルドアームズ」というRPGシリーズがあった。……過去形にするのはファンとして残念だが、それが現実だ。
WAについてじっくり語るのは、やりたいけど、ここでは控えることにする。いつか復活とともに。いつ? 俺が訊きたいわ。
で。そんなWAの2作目「ワイルドアームズ2nd」が発売されたのは、99年だった。俺がプレーしたのは1年後の00年だったと思う。
この作品の中に、今も忘れられない衝撃的な台詞があったのだ。つっても名言方面ではない。ただ非常に印象的だったのだ。
正確には覚えてないが、主人公たちが何かの監獄に潜入するような場面だったと思う。そこの獄長に対する言及で、この台詞だ。

「あのドキュン獄長が~」

ドキュンの意味については、今更説明するまでもない。やや勢いは衰えたが、20年後の今も現役な比類なきネッツスラングだ。
「それがゲーム中に出てきて、だから何なんだ?」と突っ込まれるかもしれない。だが考えてほしい。今作は99年発売なのだ。
当時の日本インターネットはまだまだ黎明期(多分)で、利用者は限られていた。故に「アングラ臭」が非常に強かった。
かの2ちゃんねる誕生も99年で、匿名掲示板の斬新さと面白さから爆発的に勢力を増し、ネット利用者≒2ちゃん利用者になった。
誹謗中傷や個人情報暴露、違法コンテンツなんかは当たり前。ほぼ裏の世界だから、もうほんとやりたい放題だった。
それに対し、テレビゲームは表の世界である。立派な会社が名のあるハードの下で動くよう開発し、発売する商品だ。
そんな表の商品に裏世界のスラングを登場させるなんて、御法度もいいとこだ。今では想像しにくいが、そういう感覚だった。
故に、たまに表のメディアに2ちゃんネタが登場すると、ネットが騒ぎになっていた。でもそれさえもう少し後の時代だ。
「99年にネットスラングを使った家庭用ゲーム」なんて、他にあるだろうか。それくらい、今作は俺に衝撃を与えたのだった。

しかし、そんな感覚はもう遥か昔の話。インターネットは徐々に一般化されていき、今は文字通り誰もが使うようになった。
端末はPCから携帯するホがメインとなり、回線は常時オンが当然。かつての非日常が今は日常に。つくづく時代は変わった。
なので当然、「ネット用語が現実の作品で」なんて、もう珍しくも何ともない。そもそもその境界線自体がほぼないのだから。
今も誹謗中傷等は頻繁に問題視されるが、昔と比べたら物凄く健全化されたと思う。そしてその傾向はますます強まるだろう。
で。そんな時代に「ネットスラング塗れのゲーム」が忽然と登場した。……つってももう6年も前だが。「ネットハイ」である。

曰く、「爆発炎上バトル」ゲーム。いけ好かない成功者である相手を炎上させるという、何とも「それっぽい」ゲームだ。
題材が題材だから、ネット用語の乱発は当然。逆にその知識が一切ないとプレーは不可能だろう。ンな人はまずいないが。
ネット用語多様ゲームと言えば「シュタインズ・ゲート」が思い浮かぶが、あれは劇中小道具としての登場で、本筋じゃない。
だが今作は、スラングを含めたネットのノリ自体を題材にしている。ここまでの作品は、恐らく前代未聞であろう。
発売当時から噂はよく聞いていたし、「ネットが一般化した時代のネット用語公然使用ゲーム」としても興味は持っていた。
とか言ってたらPSプラスフリプに登場、もちろんゲット。ちなみに現在ではDL版が値下げされ、800円で購入可能だ。
そろそろやるかと開始した次第である。……最近、ネット疲れが激しい。もう嫌こんなの。回線切って首○れ。はぁ。


ふーむ。俺は今作の「ノリ」は事前に何となく把握していたが、ゲーム性は全く知らなかった。まぁ読みゲー、AVGかなぁ、と。
それは当たっていたが、正確ではなかった。今作、ビックリするほど「逆転裁判」だった。ようカプさんに怒られなかったな。
まず、ゲームは章立て構成で、一つの章で一人が敵となる。今作の言い方では「リア充」だ。リア充を倒すべく、行動開始。
最初に「調査パート」にて街の各所で情報収集し、対象の「ゴシップ」を集める。……逆裁での「探偵パート」まんまである。
調査パートが終われば、いざ対決「討論パート」が始まる。敵は「アピール」にて様々なことを語ってくれる。
その中に、嘘や矛盾がある。そこに証拠ゴシップを提示し「噛みつく!」!! ……清々しいほどに、逆裁の裁判パートである。
アピールはそのままだと何の矛盾もないこともある。そういう際は「煽る」で茶々を入れ、新たなアピールを引き出す。はい。
赤面してしまうほどに逆裁の「揺さぶり」である。大丈夫かこのゲーム。「ダンガンロンパ」の比ではない類似っぷりである。
逆裁はよく知っているだけに、馴染みやすくはあったが……正直、ここまでフォロワーに徹しているとなると、ガッカリした。
ノリは非常に斬新なのに、ゲーム性は殆どイタダキだなんて。まぁ、そうそう斬新なゲームなんて作れんか。悲しい現実だった。

そうして逆裁まがいの「爆発炎上バトル」をプレーしていくのだが……これは事前に予想していたが、かなり強引な内容だった。
リア充のアピールに潜む矛盾に証拠を突きつけ、炎上させる。ちなみに場はニコ動配信のような形で世間に公開されている。
だがどうにもその「炎上のさせ方」が無理くりで、ニヤリとする揚げ足取りではない。話は進むがしっくり来ないものがある。
そもそも今作の「敵」は、別に「悪」ではない。いけ好かないリア充だし、後ろ暗いところはあるが、犯罪者まではないかない。
今作の概要だけ聞くと、「過去に女性差別発言をした」とか、そんなゴシップを突きつけて炎上させるように思うかもしれない。
だが違う。そんな生々しいネタを扱えば、そら面白くなるかもしれんが、商用ゲームになど出来ない。健全ゲーム機VITAを汚す。
なので今作の敵への追求は、良くも悪くもヌルい。それを無理やり「炎上」させようとするから、そら強引にもなるわな、と。
逆裁でも論理のデタラメさには散々不満を言ってきたが、今作のそれは少々方向性が違う。「うーん……」と唸る系というか。
「それで本当に崩せるぅ? なんで?」と違和感が噴出するのだ。けどもちろんゲームは「正解」によってきちんと進んでいく。
ノリよく「炎上」にて盛り上がるゲームと裏腹に、俺は冷めてしまう。現実でも、炎上は筋が通っていてこそ盛り上がるのだ。
題材が題材なのに、えげつない作風を避けたことが、マイナスに作用している。もっとド濃い、エグい内容に出来なかったのか。
商品性との両立が難しいのは分かるが、これでは如何にも温い。製作者に覚悟が足りなかったように思う。はぁ。

また今作、難度が酷く低い。あまりに簡単で、「終盤は難しくなるのかな」と思っていたが、最後まで簡単なままだった。
突きつけるゴシップは相方が候補を4つくらいまでに絞ってくれるから、殆どの場合正解が丸わかり。悩む要素がなかった。
揺さぶりこと「煽る」に回数制限はなく、取り敢えず全発言を煽っていれば、いずれ追加発言を引っ張り出せる。ノーコスト。
まぁそれでも「噛み付く」で間違うことはある(ネタがヌルいから矛盾箇所がハッキリしなかったり)が、それも別に痛くない。
今作はニコ動のような配信と上で書いたが、実際にニコ動のようにコメントが右から左に流れていく。
その中の「主人公を応援するコメント」をタッチすると、なんとHPが回復する。コメントは無限に流れてくるから、回復も同様。
更にコンフィグでこのコメント拾いを自動化することさえ可能。俺はあまりにアレだからさすがに手動にした。……うーん。
時間制限はないから、要するにミスってもHPは幾らでも回復可能なわけだ。更に当然というか、中途セーブも幾らでも可能。
最早難度という概念が崩壊している。明らかに意図的だから、製作者は今作を極めて緩くプレーしてほしいわけだ。……うーむ。
ただ、章ごとにクリア評価があるので、俺の場合は気を抜けなかった。評価が何に影響するか? そらあれよ、トロフィーよ。
トロに絡む以上、低評価は許されない。まぁクリア後は章別に再プレー可能なのだが、手間を減らすに越したことはない。
選択を間違ったらロードしてやり直せば最高評価を維持できる。もうヌルすぎて何がなんだかだが、許されるんだから使うけど。

基本システムは成歩堂も驚く逆裁コンパチだが、さすがにそれだけだと恥ずかしいのか、独自システムは多く用意されている。
単語から連想を重ね真相を追っていくものや、雑念の中から対象の隠された本音を探し出す等、よく頑張ったなと言える程ある。
……が。どれも正直付け焼刃的で、斬新とも面白いとも思えなかった。例によって難度が低く、その意味でも燃えないし。
結局は逆裁フォロワーという本質を隠せていない。付け焼き刃で外見を取り繕っても無意味というのは今作のテーマでもあるな。
全体的に冗長なのも欠点だろう。調査パートも討論パートもダラダラと長い。難度が低いから余計そう感じるのかもしれないが。
調査パートで入手するゴシップは、名前に反して「それが何やねん」てな情報ばかり。故に情報収集が盛り上がらない。
討論パートも、前述のように「リアルな意味で相手を炎上させる」追い込みではないから、ゲームに緊張感があまりない。
ちなみにゴシップにて虚構を暴くと、相手キャラのリア充な服や持ち物が「本当の姿」になる。そうして相手の正体を暴くのだ。
相手との討論は別にバーチャル空間ではなくリアル対面でやってるはずなのだが、どうやって姿を偽ってるのだろうか。
最後まで暴くと、元の姿とは似ても似つかない真の姿が現れる。まぁ面白いとは思ったが、理屈の面でどうにも納得がいかぬ。
今作は「題材だけで勝ってる」タイプのゲームだと思ったが、実際にやってみると、実は空気に浸るのがしんどくあった。
色々としっくり来ないんよね。故にプレーも割と散漫で、ハマりには至らなかった。商業作品という鎖がキツい。うーむ。


物語。今作はかなり特異な内容なので、世界設定も相応におかしい。一応は現代日本、のやや近未来が舞台だろうか?
この世界では政府が「ツイイッター(つい言ったー)」なるSNSを推奨し、誰もがアカウントを持っていた。ツッコミ不要。
そしてそのフォロワー数で人間の価値が決まるという、ある意味今までのどんな創作物より恐ろしい世界を作ってくれていた。
……ただこのフォロワー、頂点の男は53億という戦闘力を誇る。つまり普通に考えて日本じゃなく世界中で使われるSNSになる。
また作中では「この街では」と、あくまで主人公の住む街だけがテストケースとしてこれをやってるという描写もあった。多分。
こんな異常なシステムを日本中に浸透させるのは無理があるから、街単位ならまだ分かる。けど、じゃあフォロワー数は?
深く考えてはいけないんだろうか。世界規模でやってるのなら、日本人がトップ独占てのもおかしい。ごめんやっぱ忘れる。
で! 主人公「俺氏」はツイイッターで底辺を蠢くフリーターだった。そんな彼が、ある日「あの子」なる美少女と知り合う。
あの子はフォロワー数Aランクの人気者で、そんな彼女と知り合えただけで俺氏は幸せを感じていた。が、そんなある日。
あの子のアカウントが突如炎上状態となり、フォロワーは一気にゼロに。……こういう極端な流れも非現実的で納得いかん。
それに憤る俺氏の元に、謎のメガネが送られてくる。身につけると、俺氏は一気に自身に溢れたハイテンション男に変貌した。
同時に「シル」というバーチャル少女が見えるようになり、彼女の手助けを得てツイイッター上位を目指すことになる。
目的はもちろん、行方不明となったあの子を救うこと。そのためには並み居るリア充どもを押し退けて上位垢にならなければ。
俺氏とナビ子(シルの呼称、でもこう呼ばれると怒る)は街へ繰り出し、リア充のゴシップを集め始めるのだった……。

ふーむ。デタラメな社会システムだが、「街一つ」レベルなら創作補正で納得出来る。……故に53億等がやっぱ引っ掛かるが。
「SNSのフォロワー数で社会的地位が決まる」というのはもちろん盛大なギャグだが、あまり笑えないのは俺だけじゃあるまい。
実際、SNSを利用していると、この数字の威力の何と大きいことか。俺は独自にフォロハラって言葉を持っている。畜生め。
ちなみに今作ではフォロ数によって街の施設利用等で差が生まれる。そして最底辺、フォロ0の「ゾンビアカウント」は……。
普通のコンビニ等ではモノを売ってもらえなくなるという、さすがに国連に怒られそうな扱いを受ける。洒落にならん。
「炎上ネタ」は非常にヌルくてガッカリだったが、SNSの数字周りは心臓が痛くなるようなフィクションリアリティがあった。
一方で、上位ランクのリア充どもを「爆発炎上バトル」で叩きのめせば、相手のフォロワーを奪い取ることが可能になっている。
正確には奪い取ってるんじゃないかもしれんが、見た目はそうなっている。……相手が減るのは分かるが、こっちは何故増える?
ともあれ、フォロワー数はこの世界じゃ絶対正義。バトルでリア充を炎上させれば、理屈はさておきそれが可能なのだ。
俺氏はF~Aにランク分けされたリア充達に次々と戦いを挑み、勝っていく。やがてあの子を巡る真相が明らかになり……!!

まぁ、要は「あの子」を救うためにダメオタ男がリア充ランクを成り上がっていくわけである。見た目はフツメンだけどな。
各ランクの最上位者が「敵」となるわけだが、Fランク最上位よりEランク最下位の方が上なんだから、何かしっくり来ない。
だからンな細かいツッコミを入れるゲームじゃないっての。受け入れろ。リア充達はどいつも個性的で、そこは面白かった。
「映え」「オタサーの姫」「ボカロP」等のネットネタがふんだんに込められており、親しみやすいことこの上ない。……はぁ。
何度も書くがリア充たちは少々鼻持ちならない程度で、そんな嫌な奴ではない。悪事もしておらず、ブッ叩く必要性は感じない。
それでもゲーム的に揚げ足取って引き摺り下ろしていかねばならない。……寧ろ俺が悪役かも? まぁそれもまたよしだ。
シナリオを進めるうちに、彼らも実態はさほど綺羅びやかではなく、そう取り繕っていたことが見えてくる。……リアルだな。
俺らみたいな人間は上級が只管に上級に見えるもんだが、世の中がそう単純なわけがない。彼らだってただの人間なんだから。
カップ麺だって食うだろうしうんこも小便もする。悩みや苛立ちムカつきも、もしかしたら俺以上に抱えてるかもしれない。
楽に生きてる人間などいないのだ。まぁ結局は俺の想像だが、俺はそういう世界観で生きている。今作にも通じるものがあった。
感情移入出来るのは、敵であるリア充達の苦悩かもしれない。俺氏は低い立場故に、割と自由に生きてるとも言えるしね……。

シナリオ最終盤では黒幕が登場し、ツイイッターやランキング制度を含めた全貌が明らかになる。……が、ぶっちゃけイマイチ。
ギャグ設定を無理矢理シリアスな現実にしようとしてるからか、非常にギクシャクしているように感じた。納得がいかないです。
ラスボスこそ素直に「徹底的にブッ叩いていい悪」にして、大スキャンダル暴露のガチ炎上展開にでもしてほしかった。
まぁ、物語を閉めるってのはつくづく難しいね。今作はネタ勝ち作品ではあったが、扱いきれなかったということかな。
どうにもスッキリしないまま終了。無論裏ボスはない。ちなみに「俺たちの戦いはこれからだ!」をパロった終わり方だった。
まぁ一応誰も不幸になってないからいいか。俺氏も友人知人がいっぱい出来て、リア充はともかく一般人にまではなれたし。
「SNSでの成り上がりがリアルにも反映された」ということだ。SNSは素晴らしい。……この作品はフィクションです。完。

相棒のシル、「あの子」そして敵キャラやその関係者等、今作には女性キャラが多い。で、実は所謂ギャルゲ的な側面もある。
「リア充体験モード」なるものが存在し、そこでは女キャラとの会話や「どきどき魔女神判!」的なお触りモードまで可能。
が、しかし。残念ながらこれはあくまでオマケモードで、ここでの好感度が本編シナリオに影響するといったことはない。
本編中にもプレー可能だが回数制限があり、最後までやれるのはクリア後だ。その意味でもオマケだと判断出来る。
とはいえ割と気合い入れて作ってあり、本編では絵のキャラがこのモード用にわざわざ立体化(ポリゴンじゃない?)される。
口下手な俺氏と徐々に距離を詰めていく女キャラにはなかなか萌える(死語)。一枚絵も用意されており、豪華である。
トロフィーにも絡んでくるので、全キャラと結ばれておいた。もちろん「ちょっと良い感じ」程度で、それ以上ではないが。
お触りは全身に可能だが、相手の反応はテンプレばかりであまり興奮しなかった。それで十分だったどき魔女時代とは違うね。
現実的にはオタサー姫子嬢くらいがベストかな? 「あの子」とは合わん気がする。シルは……ま、人の夢と書いてシルである。

グラフィックは、二次元絵としてハイレベルだと思う。VITAはこの方面としては究極のハードだ。ありがとうVITA。大好き。
当然ながら諸々のパロディが大量に入っており、「あ、これはアレだw」と分かる絵も多い。「変態だー!」はスクショしたよ。
つっても商品ゆえにはっちゃけが抑制気味なのはシナリオと同様。例えば野獣先輩ネタはない。ネットパロが主題なら必須なのに。
一応「ファッ!?」くらいはあったが、その程度だ。もし今作が同人ゲーで、好きなように作れてたら、どうなってたんかな。
音楽は、正直かなり良かった。OPテーマに各キャラのBGMと気に入った曲が幾つもあった。スポッチのタダサンを愛聴している。
特にMCのテーマ「スーパチャンスクラッシャー」とGLGのテーマ「今まで抱いたオンナの数はもう覚えていない」が好き。
立ってるキャラを更に引き立たせる良曲である。音楽はいい。人生に刺激と喜びを! 世界に混乱と激動を!

そしてクリア後は、トロフィーだ。今作は読みゲー系だけにそうしんどい案件はない。……が、スキップ駆使で楽勝でもない。
まず今作はバグがかなり多く、俺もプレー中3回くらいフリーズ落ちを体験した。パッチでかなりマシになったらしいが。
バグによりトロ用のアイテムが手に入らないという事態も過去あったらしいが、今は直ってる、はず。多分。俺は大丈夫だった。
ともあれ各章Sランククリアーやリア充体験完遂くらいは特に問題ないが、唯一やってくれてるのが「1週間毎日3時間プレー」だ。
文字通りの意味で、一日3時間以上のプレーを7日間継続してやっとピロン。そんな規模のゲームじゃないのに、超嫌がらせ。
「ンなの放置すりゃええやろ」と思うだろ? ところがどっこい、神ハードVITAは長時間放置で自動スリープに入るのだよ。
画面焼付きを防ぐためなのか、解除も不可能。故に操作しっぱで3時間が必要となる。ゲーム性を考えろボケ。超絶嫌がらせ。
しかし(無駄に)頭の回る人が世の中にはいるもので、「両スティックを輪ゴムで繋ぐ」ことで稼働放置が可能なのである。
俺もこれを使い、ピロン。そのままトロコン。まぁ今作に関しては楽勝だったし、それでよかろう。そういうゲームだ。
トロネタにはムカつくことも多いが、設定する側もそれはそれで色々悩ましいんだろうな。今作のようなゲームは尚更に。


ふぅ。今作はかなり目立つゲームだと思うが、残念ながら売上には響かなかったようだ。フリプ化したことからもそれは分かる。
故に続編もなく、メディアミックスはイケそうだがそれもなく、派手な外見とは裏腹にひっそりと終わっていった。
「もっと過激なら」「もっとドス黒ければ」と思わないでもないが、それで作品評価が上がっても、売上には繋がらんだろう。
結局ネットネタなんてネットで盛り上がっても金には化けん。20年前からその傾向は変わってない。と思う。知らんけどな。
俺達ゃ所詮は日陰の人間、太陽が照らすリアルで生きる体にはなっていないんだよ。そこを勘違いしてはいけないってことか。

今作から6年、「炎上」はますます盛んで、新しい題材には事欠かない。あと今ならポリコレ方面もいいネタになりそうだ。
でも、それを茶化してゲーム化なんてまず無理。ンなことしたらこっちが炎上しちまーよ。リアルは怖いんだ。洒落が通じない。
嗚呼ネットって、SNSって何なんだろうね。俺はずっとこの便利ツールの扱いに悩んでいる。俺に限らず多くの人がそうだろう。
「僕らはネットだのツイイッターだの使いこなしてるつもりで寧ろ囚われていたのかもしれない」……作中キャラの台詞だ。
どうすりゃいいんだろう。分からない。比類なき人類を幸せにする絆の網・インターネットと各種SNSを無理やり讃えて終わり。
どんなに嫌でも、否定しても、愚痴っても、もう逃げることは不可能。それが分かってんなら肯定しろ。抵抗は、無駄なんだよ。

……まぁ、それはそれとして。フォロワー、欲しいっすよねぇ。多くの人に支持されたいですよねぇ。人気者になりたいよねぇ。
なんで俺って不人気なん? なんで俺の発言って同意されまくり反応ありまくりで通知うるさいから切ったってならへんのん?
ああ虚しい。リア充も非リアももういいよ。疲れる。俺は俺だ! ……と、とある俺氏が今日も惨めに虚勢を張って生きている。
はぁ。







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2 コメント

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Unknown (サク)
2021-10-18 04:02:43
ドキュンはテレビ番組が発祥なので多分ネットスラングを取り入れた訳ではない気がします
DQNになるとネットスラング感強いですが

それはさておきネットハイ、露骨に逆裁をパクってる感じですか
タイトル自体は知ってましたが、そういうところも含めてあまり話題にならずに消えていった感じがしますね
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Unknown (ota)
2021-10-19 01:30:13
>ドキュンはテレビ番組が発祥なので多分ネットスラングを取り入れた訳ではない気がします
「目撃ドキュン」というテレビ番組が語源ながら、この時点では言葉に意味はなかった(ただの擬音?)はずです。
そこに学歴差別者のマミー石田氏が「番組に出てるのは高卒ばかり」ということでドキュンを高卒の蔑称として定め、
それが広まり、更に匿名掲示板で低学歴に加え「程度の低い人間」という意味に変わっていった……と認識しています。
WA2での使い方も「程度の低い(ガラの悪いてニュアンス含む)獄長」だったので、俺はネットから取り入れたと思ってます。

>それはさておきネットハイ、露骨に逆裁をパクってる感じですか
まんま過ぎてビックリしました。作中に「異議あり!」て台詞は出ませんでしたが、寧ろここまでしたなら出せよとw
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