「メタルギア2 ~ソリッド・スネーク~」は」「メタルギア」の続編であり、またコナミ最後のMSX用ソフトだったらしい。
まずMSXって何なんだ? ゲーム機? パソコン? 凄いの? ダメなの? ……実は全然知らない。
当時はその名前すら知らなかったし、今も別に興味があるわけではない。
80年代はファミコンが一般常識で、そこを超えても次はPCエンジンやメガドライブだった。
ことゲーム機として見れば、MSXとやらの出る幕は無かった。実際、ドマイナーなハードと言っていいだろう。
だがそんなMSXにもソフトは発売され、所謂「知る人ぞ知る」名作がたくさんある。らしい。
伝聞情報すら殆ど知らないので、「らしい」としか言いようがない。
一方で、一応俺の時代に含まれるゲーム機(?)について全く何も知らないというのは、
ゲーオタとして少々居心地が悪いとは以前から思っていた。
ちっとくらい触れておくべきではないのか。特に名作と呼ばれるタイトルには。
まぁキモい動機ではあるが、メタルギアとメタルギア2のプレーは、MSXに触れるという点で大きな意味があった。
正直今後このハードのソフトをプレーする可能性は非常に低いが、今回だけは縁があった。
それでいい。あらゆる分野に精通することなんて出来るわけないんだからな。
深くも浅くもテキトーに。しかし基本は誠実に。はぁ。
してメタルギア2。
前作発売から3年経った90年、製作者も製作会社も、ゲーム業界全体が成長に成長を重ねている時期である。
このゲームも、基本コンセプトはそのままに、前作から大幅にパワーアップしている。桁が違う。
前作が好きだった人には泣くほど嬉しい続編だっただろうなぁ。
まず世界設定が凝ったものになった。
前作ではそこまで配慮する余裕も容量もなかったのか、大した物語が紡がれるわけではなかった。
しかし今作はクールな戦争映画のような雰囲気を醸すことに成功している。
MGSに直接繋がる作品として何ら違和感がない。
キャラクター描写にも力が入っている。
前作ではただの兄ちゃんだった主人公スネークは、2でやっと「あのスネーク」に近い性格になっている。
強くてクールで女を口説く、最強の戦士。カッケー。好きだわ。
お馴染みのキャンベル大佐も初登場。しかし無線内容は殆ど役に立たなかったな……。
MGS2の大きな不満要素だった女キャラだが、今作では魅力がある。
先に潜入してるジャーナリストのホーリー、途中で悲劇の死を遂げるグスタヴァ、どっちもエエ子だった。
どっちにも好かれ、どっちにもカッコ良い態度を示すスネークも当然魅力的だ。
娯楽作品をして抑えるべき所をキッチリ抑えていることに好感が持てる。
前作で登場した、そしてMGSにも再登場するグレイ・フォックスもいる。弱いが。
ラスボスはもちろん復活のビッグ・ボス。弱いが。
ビッグボス、前作でロケラン数初食らわせたはずなのに、全身機械で復活してた。
「実は生きていた」を多用する悪癖は、この頃からあったようである。
新キャラは概ね良かったが、再登場キャラはイマイチだった。
兵器メタルギアも含めて。
ゲームシステムは本当に大幅に進化しており、驚かされる。
MGSを2Dで作ったレベルと言って過言ではない。
・敵が首を左右に振るようになり、それに伴って視野の概念が導入された。
・「伏せ」「ホフク」がアクションに追加された。
・レーダーシステムが登場した。敵に発見されると使用不可になるのもMGSと同じ。
・画面を切り替えるだけで敵が復活するという不自然な要素がなくなり、
数画面に渡って場がリアルタイムで動くようになった。
・アイテムも画面切り替え程度では復活しなくなった。
・地雷等で自分もダメージを食らうようになった。
・「物音」の概念が導入され、敵が聞きつけると警戒されるようになった。
などだ。
視野の概念は2Dじゃ難しいと思っていたので、「やるなぁ」と感心した。
元祖の偉大さはあれど、前作じゃさすがに粗い部分が多かったが、ここまでやれば「潜入アクション」と呼んでも差し支えない。
今作でやっとこのゲームのコンセプトが明確に表現されたと言える。
……が、最初は潜入の緊張感を楽しんでいたものの、最終的には前作と同じ様に、
敵に発見されることを気にせず進む出鱈目プレーになってしまった。
最大の問題は、発見された後の敵の動きが前作とあまり変わらないことだ。
つまり、出鱈目。動きは速くなるし、銃を撃ってくるが、スネークを狙っているわけではないようなのだ。
全く見当違いの方向に走っていったり、平然とスネークとすれ違ったりする。
人間に追われている気がせず、従って慣れると全然脅威に感じない。
前作ほどではないが、回復アイテムは潤沢に手に入る。
危機状態を抜けるのも、MGSより遥かに楽だ。
……これでは到底、手に汗を握りながら潜入する気になれない。
クリアーまでに死ぬほど敵に発見されたが、別に恥ずかしいとは思わない。
だってその方が効率良く進めたんだから。
新要素の「物音」も、敵がただ「何の音だ?」と警戒するだけで、音のする場所に寄ってくるわけではない。
よってホフク(音を立てずに移動できる)に切り替える必要もあまりない。
そうそう、スネークはホフクで狭い場所に入ることが可能だが、敵は出来ない。
つまりテーブルの下等に隠れれば、敵は絶対に手出しが出来なくなるのである。目の前でやっても。
これはもう、あり得ないレベルの不自然さだろう。何故敵に、対ホフク用の攻撃を用意していないのか。
はぁ。
潜入しなくても任務をこなせるなら、別に潜入する理由はなかろう。
敵の動きが無茶苦茶なせいで、せっかく大進歩したゲームシステムがすっかり死んでしまっていた。
非常に惜しいが、何故もっと作りこまなかったんだと不満も覚える。残念である。
ちなみに難度は「オリジナル(MSX版と同じ)」と「イージー」しかなく、俺はオリジナルでやった。
つまりこれ以上難しくはならない。これがメタルギア2なのだ。
うーん。
雑魚敵の動作を置いておいても、今作は難度が低いと思う。
特にボスがどいつもこいつも非常に弱い。ハッキリ言って温すぎる。
中でも兵器メタルギアなどはもう最悪と言っていい。
タイトルであり、野望の象徴であり、世界を引っくり返す超兵器なのに、あんなに弱くていいのか。
あれならメタルギアを開発したマッドナー博士(純粋に絞め殺そうとしてくる)の方が強かったぞ。いやマジで。
メタルギア戦からは→グレイフォックス戦→ビッグボス戦 と終盤ボスラッシュになるんだが、
3体ともスッカスカの弱さなので、ラストの盛り上がりが全然ない。
うーん。
前作での大きな不満点だった「理不尽さ」はすっかり消え、きちんと解けるゲームになっている。ホッとした。
まぁ扉に番号が書かれておらず、カードの持ち替えが糞面倒という欠点は残っていたが。
別に目減りするアイテムじゃないんだから、一旦入手したら自動で使うようにしてくれよ。ったく。
謎解きには、説明書と連動した暗号解読などの凝ったものもあり、なかなか楽しめる。
潜入要素より寧ろこっちの方が面白いし、また当時斬新だったのではなかろうか。
暗号解読はもう少し難しい方が良かったと思うけど。
戦闘面も含め、なんでこんなに甘めの調整なのか理由が分からんなぁ。
MSXはマイナーハードで、当然ユーザーは濃いのばっかりだったはずなのに。
うーん、やはり謎のハードだ、MSX。
それでいいさ。
俺はこのシリーズをいきなりMGSから始めた(シリーズファンの多くがそうだろうが)ので、
旧作を知らないという状態は気持ちが悪いとずっと思っていた。
その違和感を綺麗に解消できた上、MSXの歴史にも僅かながら触れることが出来た。
まぁそれでよしとしよう。
何だかんだ言って、毎日自発的に電源入れる気にされたゲームだったな。
MGS2はプレーが乗ってくるまでかなり時間がかかり、放置状態になりかけたほどだったのに。
近日Wiiバーチャルコンソールで配信されることが決定したので、そこでまた評価が上がることを願っていよう。
他のMSXゲーム共々、ね。
まぁ実際は懐古需要しかないだろうけどな……はは。
さて、これでシリーズの整理は出来た。
万全の状態で「MGS3」以降の作品に望むことが出来る。
このまま3に行ってもいいんだが、最近メタルギアばっかなんでちょっと休もう。
あんま戦争ばっかしてちゃいけねーよ。平和ラブ。萌え~。
……だが、所詮俺は戦場でしか生きられない男。
すぐまた帰ってくるさ。いや、戦場が俺を呼び戻すさ。
アホか。
俺がいくらカッコつけても、スネークにはなれない。
コソコソ隠れるように生きてるのは同じなのに、何故なんだ!
畜生。やれやれだ。
拍手を送る
まずMSXって何なんだ? ゲーム機? パソコン? 凄いの? ダメなの? ……実は全然知らない。
当時はその名前すら知らなかったし、今も別に興味があるわけではない。
80年代はファミコンが一般常識で、そこを超えても次はPCエンジンやメガドライブだった。
ことゲーム機として見れば、MSXとやらの出る幕は無かった。実際、ドマイナーなハードと言っていいだろう。
だがそんなMSXにもソフトは発売され、所謂「知る人ぞ知る」名作がたくさんある。らしい。
伝聞情報すら殆ど知らないので、「らしい」としか言いようがない。
一方で、一応俺の時代に含まれるゲーム機(?)について全く何も知らないというのは、
ゲーオタとして少々居心地が悪いとは以前から思っていた。
ちっとくらい触れておくべきではないのか。特に名作と呼ばれるタイトルには。
まぁキモい動機ではあるが、メタルギアとメタルギア2のプレーは、MSXに触れるという点で大きな意味があった。
正直今後このハードのソフトをプレーする可能性は非常に低いが、今回だけは縁があった。
それでいい。あらゆる分野に精通することなんて出来るわけないんだからな。
深くも浅くもテキトーに。しかし基本は誠実に。はぁ。
してメタルギア2。
前作発売から3年経った90年、製作者も製作会社も、ゲーム業界全体が成長に成長を重ねている時期である。
このゲームも、基本コンセプトはそのままに、前作から大幅にパワーアップしている。桁が違う。
前作が好きだった人には泣くほど嬉しい続編だっただろうなぁ。
まず世界設定が凝ったものになった。
前作ではそこまで配慮する余裕も容量もなかったのか、大した物語が紡がれるわけではなかった。
しかし今作はクールな戦争映画のような雰囲気を醸すことに成功している。
MGSに直接繋がる作品として何ら違和感がない。
キャラクター描写にも力が入っている。
前作ではただの兄ちゃんだった主人公スネークは、2でやっと「あのスネーク」に近い性格になっている。
強くてクールで女を口説く、最強の戦士。カッケー。好きだわ。
お馴染みのキャンベル大佐も初登場。しかし無線内容は殆ど役に立たなかったな……。
MGS2の大きな不満要素だった女キャラだが、今作では魅力がある。
先に潜入してるジャーナリストのホーリー、途中で悲劇の死を遂げるグスタヴァ、どっちもエエ子だった。
どっちにも好かれ、どっちにもカッコ良い態度を示すスネークも当然魅力的だ。
娯楽作品をして抑えるべき所をキッチリ抑えていることに好感が持てる。
前作で登場した、そしてMGSにも再登場するグレイ・フォックスもいる。弱いが。
ラスボスはもちろん復活のビッグ・ボス。弱いが。
ビッグボス、前作でロケラン数初食らわせたはずなのに、全身機械で復活してた。
「実は生きていた」を多用する悪癖は、この頃からあったようである。
新キャラは概ね良かったが、再登場キャラはイマイチだった。
兵器メタルギアも含めて。
ゲームシステムは本当に大幅に進化しており、驚かされる。
MGSを2Dで作ったレベルと言って過言ではない。
・敵が首を左右に振るようになり、それに伴って視野の概念が導入された。
・「伏せ」「ホフク」がアクションに追加された。
・レーダーシステムが登場した。敵に発見されると使用不可になるのもMGSと同じ。
・画面を切り替えるだけで敵が復活するという不自然な要素がなくなり、
数画面に渡って場がリアルタイムで動くようになった。
・アイテムも画面切り替え程度では復活しなくなった。
・地雷等で自分もダメージを食らうようになった。
・「物音」の概念が導入され、敵が聞きつけると警戒されるようになった。
などだ。
視野の概念は2Dじゃ難しいと思っていたので、「やるなぁ」と感心した。
元祖の偉大さはあれど、前作じゃさすがに粗い部分が多かったが、ここまでやれば「潜入アクション」と呼んでも差し支えない。
今作でやっとこのゲームのコンセプトが明確に表現されたと言える。
……が、最初は潜入の緊張感を楽しんでいたものの、最終的には前作と同じ様に、
敵に発見されることを気にせず進む出鱈目プレーになってしまった。
最大の問題は、発見された後の敵の動きが前作とあまり変わらないことだ。
つまり、出鱈目。動きは速くなるし、銃を撃ってくるが、スネークを狙っているわけではないようなのだ。
全く見当違いの方向に走っていったり、平然とスネークとすれ違ったりする。
人間に追われている気がせず、従って慣れると全然脅威に感じない。
前作ほどではないが、回復アイテムは潤沢に手に入る。
危機状態を抜けるのも、MGSより遥かに楽だ。
……これでは到底、手に汗を握りながら潜入する気になれない。
クリアーまでに死ぬほど敵に発見されたが、別に恥ずかしいとは思わない。
だってその方が効率良く進めたんだから。
新要素の「物音」も、敵がただ「何の音だ?」と警戒するだけで、音のする場所に寄ってくるわけではない。
よってホフク(音を立てずに移動できる)に切り替える必要もあまりない。
そうそう、スネークはホフクで狭い場所に入ることが可能だが、敵は出来ない。
つまりテーブルの下等に隠れれば、敵は絶対に手出しが出来なくなるのである。目の前でやっても。
これはもう、あり得ないレベルの不自然さだろう。何故敵に、対ホフク用の攻撃を用意していないのか。
はぁ。
潜入しなくても任務をこなせるなら、別に潜入する理由はなかろう。
敵の動きが無茶苦茶なせいで、せっかく大進歩したゲームシステムがすっかり死んでしまっていた。
非常に惜しいが、何故もっと作りこまなかったんだと不満も覚える。残念である。
ちなみに難度は「オリジナル(MSX版と同じ)」と「イージー」しかなく、俺はオリジナルでやった。
つまりこれ以上難しくはならない。これがメタルギア2なのだ。
うーん。
雑魚敵の動作を置いておいても、今作は難度が低いと思う。
特にボスがどいつもこいつも非常に弱い。ハッキリ言って温すぎる。
中でも兵器メタルギアなどはもう最悪と言っていい。
タイトルであり、野望の象徴であり、世界を引っくり返す超兵器なのに、あんなに弱くていいのか。
あれならメタルギアを開発したマッドナー博士(純粋に絞め殺そうとしてくる)の方が強かったぞ。いやマジで。
メタルギア戦からは→グレイフォックス戦→ビッグボス戦 と終盤ボスラッシュになるんだが、
3体ともスッカスカの弱さなので、ラストの盛り上がりが全然ない。
うーん。
前作での大きな不満点だった「理不尽さ」はすっかり消え、きちんと解けるゲームになっている。ホッとした。
まぁ扉に番号が書かれておらず、カードの持ち替えが糞面倒という欠点は残っていたが。
別に目減りするアイテムじゃないんだから、一旦入手したら自動で使うようにしてくれよ。ったく。
謎解きには、説明書と連動した暗号解読などの凝ったものもあり、なかなか楽しめる。
潜入要素より寧ろこっちの方が面白いし、また当時斬新だったのではなかろうか。
暗号解読はもう少し難しい方が良かったと思うけど。
戦闘面も含め、なんでこんなに甘めの調整なのか理由が分からんなぁ。
MSXはマイナーハードで、当然ユーザーは濃いのばっかりだったはずなのに。
うーん、やはり謎のハードだ、MSX。
それでいいさ。
俺はこのシリーズをいきなりMGSから始めた(シリーズファンの多くがそうだろうが)ので、
旧作を知らないという状態は気持ちが悪いとずっと思っていた。
その違和感を綺麗に解消できた上、MSXの歴史にも僅かながら触れることが出来た。
まぁそれでよしとしよう。
何だかんだ言って、毎日自発的に電源入れる気にされたゲームだったな。
MGS2はプレーが乗ってくるまでかなり時間がかかり、放置状態になりかけたほどだったのに。
近日Wiiバーチャルコンソールで配信されることが決定したので、そこでまた評価が上がることを願っていよう。
他のMSXゲーム共々、ね。
まぁ実際は懐古需要しかないだろうけどな……はは。
さて、これでシリーズの整理は出来た。
万全の状態で「MGS3」以降の作品に望むことが出来る。
このまま3に行ってもいいんだが、最近メタルギアばっかなんでちょっと休もう。
あんま戦争ばっかしてちゃいけねーよ。平和ラブ。萌え~。
……だが、所詮俺は戦場でしか生きられない男。
すぐまた帰ってくるさ。いや、戦場が俺を呼び戻すさ。
アホか。
俺がいくらカッコつけても、スネークにはなれない。
コソコソ隠れるように生きてるのは同じなのに、何故なんだ!
畜生。やれやれだ。
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