土佐のくじら

土佐の高知から、日本と世界の歴史と未来を語ろう。

規制緩和の効用

2014-01-10 20:53:00 | 減税興国論

土佐のくじら(幸福うさぎ丸)です。

ここ最近、いただいたコメントにお返事ができないでおり、大変申し訳なく思っております。
スルーしているのではなく、最近管理人である私が、とても忙しくしておりまして、
記事の更新で手一杯でございます。
不義理な状態を、心よりお詫び申し上げます。

さて、【減税興国論】というエントリーを構えまして、
政治家と官僚が、減税を嫌う理由を挙げてみましたので、今度は規制緩和に移ります。

結局は、規制緩和ができれば、日本は減税体質となれるのです。

まず規制とは何か・・・と申しますと、
行政上やってはいけないことが、合法的に決まっている・・・ということですね。

たとえば、家を建てる際の、建蔽率などもそれに当たりますね。
宅地に対して、建物の面積の最高比率が決まっていて、その建蔽率以上には、広い建物が建てられないのですね。

そして、家の前を通る道の広さなどから、建物の高さにまで制限が加わります。

これは、絶対に建てられないのです。
その規制の枠組みの中での自由しか、日本国民にはないのが現実なのですね。

なぜ建てられないかというと、その根源は法律にあるのです。
法律で決められている・・・ということで権限が生まれ、それ以上の自由な裁量は出来ないのですね。
これが日本が、法治国家である所以です。

その法律の制定された根拠は、安全であるとか、治安であるとか、待ちの風情であるとか、
様々な価値の物差しがあるのでしょうけど、この法律・・・という、法治国家最強のアイテムがあるが故に、
そこに規制という、パワーが発生する根拠がある訳なのです。

この規制をたとえで表現すると、
江戸時代にあった関所みたいなものだ・・・と思っていただければ良いかと思います。

当時国境(今の県境)などに、関所があって、人・金・物・情報全てに渡って検閲していました。
これが今は形を変えて、法律に基づいて、役所に寄って色々な検閲や、議論がなされているわけです。

つまり、規制をなくす・・・ということは、関所を一つなくしたのと同じ効果があるということですね。

関所では必ず、人は足止めを食いますし、時間も費用もそれだけ必要になります。
もちろん関所の運営費用も必要ですね。
これらが、一度になくすことが出来るのが、規制緩和というわけです。

つまり、規制緩和とは、行政の権限の元にある、法律そのものをなくすこと・・・ということになりますね。

いらない法律をなくすこと。
そして残った法律は、読みやすいように書き直すこと。

これが規制緩和ということです。

法律には実行力が必要なので、必ず予算が必要です。
そして、法律の実行者が役人、つまり官僚や公務員ですから、法律の数だけ、公務員が必要となりますし、役人の権限も強くなるのです。

規制緩和は、関所の撤廃ですから、それによって、人・物・金・情報は、
堰(せき)を開放した用水路に、激しく水が流れるがごとく、早く動き出します。

これで新産業が生まれたり、大きく資金や人が大きく動き、GDPを活性化させることがますが可能となります。
またそれと同時に、予算や人員がが不必要になるので、支出を小さく出来るのが規制緩和です。

GDP増とは、経済成長です。
規制緩和をすれば、必ず経済成長しますから、国民は収入が増え、国家も歳入が増えます。
収入が増えて、支出が増えるのが規制緩和の特徴です。

かつて民主党政権時代に事業仕分けをしましたが、行政の無駄使いをほとんど削れませんでした。
それは当たり前です。
事業を支える、法律を残しての削減だからです。

無駄な法律をなくす規制仕分け、法律仕分けをすれば、膨大な財政支出削減になると同時に、
それは大きな経済成長と、新産業の創出ができたはずです。

社会が活性化し、国民と政府の収入が増え、予算が減って支出が減らすのであれば、
日本国民は、積極的な規制緩和を望むべきです。
日本は、廃法概念が弱いのと、法律用語が難し過ぎるのです。

これが事実上の規制となっており、政治家や役人の既得権益の発生要因となっていて、一般国民の自由を制限しています。

その最も簡単な方法は、いらない法律をなくすこと と、残った法律をわかりやすくすること です。

その実現が、失われた20年と言われる凍りついた日本経済を、最終的に雪解けへと導き出すはずです。