よく晴れたいい天気になった。昼休みにまた裏山の旧道を車で走ってみた。山の緑が濃くなった。その緑の中に薄紫の山藤と桐の花が目立っている。この旧道沿いには朴の木がたくさんある。朴の木の花は木がそれなりに大きくならないと咲かないようだ。まだ偽アカシアは蕾も見えない。道路脇で桜草が自生しているのを見つけた。小鳥たちが飛び交い、可愛い声で鳴いてくれる。今日も何人かの初老の方たちが散歩をしていた。2年ほど前から古いレンズを手に入れることをきっかけにオーションに参加するようになった。最近の新しいレンズとは一味違った趣のレンズに魅了された。それぞれに個性があり、欠点もあれば長所もある。今のレンズは優秀だが個性を失って来ている。古いレンズからやがて古いカメラにも興味が出て来た。古いカメラは形と機能にとても個性がある。ただ眺めるだけでも楽しくなる。国ごとの特徴もよく出ている。ドイツにはじまり、英国、フランス、イタリア、米国、旧ソ連、中国のそれぞれ古いカメラを手に入れた。外観はドイツのものに似ていても中身は各国毎に意外に工夫されたり、省略されたりしている。ドイツの模倣から出発して、国毎に工夫を凝らした発展の跡が感じられる。中でも日本のカメラの開発は目を見張るものがある。精密で安く、描写のすばらしいカメラとレンズを開発した。世界中で日本のカメラとレンズが受け入れられ、多くの人の間で普及した。戦後から1970年頃までの開発の跡をたどることが出来る。オークションそのものもやり始めてみると、いろいろ要領があるのに気付いた。オークション参加者にはそれぞれに「評価」が付けられる。1回毎の取引の結果がそれに反映されるようになっている。参加当初はどうしても目的のものを獲得しようとして、つい熱が入る。気が付いてみると市販されている価格と変わらない価格になっていたりしたこともあった。しかし、よくよく気を付けるようになると、逆に、予め市販価格を調べておく。最高でもその3分の2以下の価格で落札しなければオークションの意味はない。酷い場合は落札商品より送料の方が高い場合などもあった。入札している人の「評価」を見ていると、評価の高い、ベテランほどこの価格の動きをよく見ているようで、市販価格に近くなりそうな場合は早々と入札を中止している。評価の低い、初心者ほどいつまでも値を追いかけて、価格を釣り上げている。結局高価格で落札している。ベテランは何度も安い価格帯で挑戦して、あせらず、じっくりと時間をかけて入手しているようだ。手を引く頃合いをよく心得ている。しかし、見ているとこうしたベテランもめったに出ない希少なカメラやレンズではかなり熱を入れることもある。希少品にはあまり興味がないが、ベテランの行動を見るいい機会にはなる。市販品は中古のカメラやレンズを在庫として持ち、店を構えた多くの業者から入手出来る。こうした業者もまた良心的なところと、そうではないところがあるようだ。中古品は値があってないようなもので、ほんとうに値付けはピンからキリまである。一応そうした業者の価格を参考にさせてもらっている。オークションの最近の落札価格を表示してくれるサイトまである。ネットさえ繋がれば今はネット上でたくさんの品を見つけることが出来る。山野草や花なども業者やオークションを利用することがある。釜石の限られた店の環境であっても不自由することはほとんどなく過ごせている。
白い朱鷺草(ときそう) 鷺草(さぎそう)の方はもう少しで咲きそうだ