釜石の日々

「西側優位の時代は確かに決定的に終わった」

今日の日経平均株価は4万円の壁を超えた。バブル期の最高値3万8915円をも余裕で超えている。バブル期は給与も上がり、見かけ上の経済は絶好調であった。そんな中での株価の最高値は、経済状況を反映したものと見ることが出来た。しかし、今日の史上最高値は実際の日本の経済状態を反映していない。日本経済は景気後退に入っている。先に、米国、欧州でも株式は最高値に達している。日本の株式取引の7割は現在、外国人投資家によるものだ。超富裕層たちは金が金を生む金融経済と言うマネーゲームに資金を投じる。欧州経済は衰退しており、米国経済も背後で衰退しつつある。銀行は潜在的な損失を抱え、企業は次々に人員削減を図っている。コロナ期にさらに資産を増やした超富裕層は、実体経済とは関係なく金融ゲームに興じている。今日のTVではいつものように「独裁者プーチン」、「ロシアは核で脅している」等米国のプロパガンダに忠実な報道を続けていた。イーロン・マスクElon Muskは昨日、「The legacy media lies as easy as breathing. Reuters is the worst right now.(レガシーメディアは息を吐くように簡単に嘘をつく。ロイターは今最悪だ。)」とツィートしている。ウクライナはロシアの圧倒的な軍事力により勝ち目のない戦いを続けている。ウクライナ単独では敗色が濃厚になって来たため、フランスのマクロン大統領は、NATO地上軍を直接ウクライナに派遣する可能性を表明した。ウクライナにはすでにNATOの特殊部隊が入り込んでいる。NATOは負けているウクライナに代わって直接ロシアと対峙しようとしている。欧米メディアは日本と異なり、すでにウクライナの敗色を報じ始めている。2日のThe New York Timesは、「Surprisingly Weak Ukrainian Defenses Help Russian Advance(意外に弱いウクライナの守備がロシアの前進を助ける)」を、また2月29日の英国Daily Mailは、「Why Ukraine might run out of willing fighters: Press gangs roam the streets and send those who can't pay bribes to the killing fields, writes DAVID PATRIKARAKOS. After 70,000 Ukrainians died defending their freedom... it could happen here too(ウクライナが意欲的な戦闘員を使い果たす理由:報道ギャングは通りを徘徊し、賄賂を払えない人々を殺戮の場に送り込む、とDAVID PATRIKARAKOSは書く。7万人のウクライナ人が自由を守るために命を落とした)」を載せている。2月25日、EUのサイトに「Munich Security Conference: the four tasks on the EU’s geopolitical agenda(ミュンヘン安全保障会議:EUの地政学的アジェンダにおける4つの課題)」と題する記事が載り、ジョゼップ・ボレルJosep Borrell欧州連合外務・安全保障政策上級代表/欧州委員会副委員長は、「現在の世界的な地政学的緊張が「西側対それ以外大多数」の方向に進展し続ければ、欧州の未来は暗澹たるものになる恐れがある。西側優位の時代は確かに決定的に終わった。」と書いている。今月1日には、Bloombergが「Macron’s Broken Relationship With Scholz Hurts Ukraine(マクロンとショルツの壊れた関係はウクライナを傷つける)」を載せている。フランスはNATO軍をウクライナに派遣すると言うが、ドイツはNATOが直接ロシアと対決することを否定した。経済的に衰退しているEUは、軍事力でもウクライナに軍備の多くを引き渡しため、NATOとしての軍事力にも翳りが見えている。アンドリュー・P・ナポリターノAndrew P. Napolitano判事が主催するポッドキャストJudging Freedomで、元CIAアナリスト、ラリー・ジョンソンLarry Johnsonは、「西側諸国は教訓を学んでいない。プーチンの言う事に耳を傾ける必要がある。 彼はくだらないことは言わないし、ジョー・バイデンとは違う。 プーチンが言う事は何でも重要だ。そして彼は決してハッタリは言わない。 彼はポーカープレーヤーではない。ピエロでもない。 彼は自分の言いたい事を正確に言う。詳細に白黒はっきり言う。 ウクライナがNATOに押し込まれ続けるなら同盟がロシアの国境に向かうなら我々はそれを阻止すると西側に警告した。 そして2022年2月に特別軍事作戦を開始した。その過程でウクライナを非武装化しただけでなくNATOを非武装化した。 彼らはNATOがいわば空っぽの無価値な殻、偽の軍事同盟である事を暴露したのだ。 だから彼の言う事に注意を払う必要がある。無視出来るのは西側のバカだけだ。」と述べている。元オーストリアの外務大臣で、「中東、国際法、エネルギー政策の専門家として多くの教育機関で教鞭」をとったカリン・クナイスルKarin Kneissl博士はロシアへ移住したが、ロシアのソチで現在開催されているワールド・ユース・フェスティバルの講演で、「私がロシアに移住したのは、ロシアが本当に自由な国だからです」と語り、クリミア橋の攻撃計画に関するドイツ軍高官間の会話について、「単なる戦争犯罪」だと指摘し、 「それは軍事目標でも弾薬庫でもない。普通の人々が車を走らせる橋だ」と述べた。 さらに博士は、「彼らの愚かさと安全保障問題に対する無知さを改めて示している」と付け加えた。1日のフランス主要紙Le Mondeの英語版は、「Ukraine's Western allies already have a military presence in the country(ウクライナの西側同盟国はすでに同国に軍隊を駐留させている)」を報じている。英国主要紙The Timesも提督トニー・ラダキンTony Radakinが率いる英国参謀本部がロシア黒海艦隊への攻撃の計画・実行に直接参加したことを報じている。ロシアが早くから主張していたようにNATO主要各国は、すでに自国軍隊の一部をウクライナに派遣していた。ウクライナ軍の攻撃と見られたものが、実は英国やドイツの軍隊によるものだった。今後、NATOが本格的にロシアと直接対峙するかどうかだが、恐らくそれはないだろう。経済的にも軍事的にもすでにNATOにはその力がない。プーチンは、どのような勢力であれ、自国を攻撃された場合は、看過しないことを表明している。EU、NATOは米国に従属してロシアと対立することで、自ら国力を衰退させてしまっている。米国自体も同じく衰退の道を歩んでいる。
ヒドリガモ
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