釜石の日々

良質の卵が売れない景気の悪さ

栽培の匠の方は200羽以上の3種類の鶏を飼われていて烏骨鶏の卵を釜石のサンパルクに卸しておられるそうだ。ところがこの卵が130円で売られているにもかかわらず売れないという。ネットで調べると1個180~300円するのだが。何よりもこの匠の方は化学的な餌は使わず野菜を餌に豊富に使われた良質の卵をつくられる。他の匠の方の話では市場で卵とバナナは景気の指標になるという。卵が売れればバナナが売れなくなり、バナナが売れれば卵が売れなくなるそうだ。ところが今はその両方が売れないと言う。それだけ景気が釜石でも良くないようだ。人の心理は景気が落ち込むと先が見えないため将来に備えて財布の紐を締めてしまうものだ。1個130円の烏骨鶏の卵が日常生活、特に景気が悪化した日常生活ではやはり贅沢品になるのだろう。裕福な人はお金を出してでも上手いものを食べようとするが庶民にとってはむしろお金をかけずにいかに美味しく食べるかが基本になる。釜石の場合海で獲れるものも豊富だし山で採れるものも豊富でいずれも新鮮だ。当然釜石の人たちはそうした新鮮で豊かな材料を使って様々に上手さを引き出す調理法を代々に渡って工夫して来たものが受け継がれある意味で非常に味が肥えていると言える。それだけに烏骨鶏の卵の味の濃さを知れば誰もがその値段を本当は納得すると思うのだが、それはそれとしてやはり毎日の生活では食するには贅沢品となるのだろう。生産する側から見ると烏骨鶏の卵は一般の鶏の卵のように年間で幾つも取れるものではなく数が限られて来るので餌代を考えると採算が合わなくなるぎりぎりのところで値付けせざるを得ない。第三者的な立場で言えばこうした生産者の品は多く売れればいいと思うし、これだけの味の卵はできるだけ多くの人に知ってもらいたいと思う。しかし今は余りにも時期が悪過ぎるのだろう。


日光黄菅(にっこうきすげ) 高原に咲く花だが岩手だと平地でも咲いている
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