釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

『みんな歴史の教訓を学ばない』

2020-05-17 19:14:06 | 社会
昨日から最高気温が16度と下がり、寒さが戻ってしまった。この状態が当分続く。いわゆる「リラ冷え」である。北海道にいた頃もやはりこの時期になると、一旦気温が逆戻りして下がった。ちょうどリラ、ライラックが咲く頃なので北海道では「リラ冷え」と言われていた。東北の釜石でもやはりこの時期にライラックが咲いて来ている。今日は昨日よりもさらに気温が1度低く小雨も降る。今日の予報を見ていたので、昨日は息子と二人で岩手の霊峰である早池峰山(はやちねさん)のダムまで行って来た。庭で育てていたハヤチネウスユキソウがダメになったので、産直でまた安く手に入れようと思ったが、行くのが少し遅かったようだ。ちょうど連休の頃がよかったようだが、その頃はむしろ出かけるのを控えていた。さすがに山中ではまだ桜が咲いていた。桜とヤマツツジが一緒に咲いていた。帰りには息子の知らない遠野の稲荷穴へ寄った。稲荷神社の祠の側に、鍾乳洞がある。それでなくともひんやりした空気の中で、一層それを強く感じる場所だ。よく見ると、周囲には山野草が何種類も咲いていた。息子はとても驚いていた。残念ながら、ここでいつもなら蕎麦を食べさせてくれる店があるが、休んでいた。清流の魚も食べられる。 「官邸の守護神」と称される黒川弘務東京高等検察庁検事長は、検察庁法改正で68歳まで検事総長をできると法務省が回答している。2012年に現政権が成立して以来、現政権下の閣僚が次々に疑惑に関わり、その度に検察は不起訴を決めて来た。黒川検事長は、2011年8月、民主党政権下で法務・検察と政界の折衝役である官房長に就き、2012年の安倍政権下で菅官房長官の信頼を得るや、検察の悲願である法規、国民監視を強化する刑事訴訟法改正や共謀罪を次々に成立させることに奔走した。そして、その裏で、松島みどり元法相公職選挙法違反疑い、小渕優子元経産相政治資金規制法違反疑い、甘利明元経産相現金授受斡旋利得処罰法違反疑い、下村博文元文科相加計学園に関する政治資金規正法違反疑い、佐川宣寿元国税庁長官ら財務省関係者38人の虚偽公文書作成疑いなど、全てが不起訴となった。森友問題では、森友夫妻の異常な勾留期間もあった。15日には「東京高検検事長の定年延長についての元検察官有志による意見書」が出されている。「東京高検検事長黒川弘務氏は、本年2月8日に定年の63歳に達し退官の予定であったが、直前の1月31日、その定年を8月7日まで半年間延長する閣議決定が行われ、同氏は定年を過ぎて今なお現職に止(とど)まっている。」検察庁法と言う特別法により、検察官の定年は定められている。それを何の法的根拠もなくただ「閣議」で定年延長を決定したのだ。その閣議の決定に後付けで法的根拠を持たせるために現在、法改正を行おうとしている。現政権が成立して以来、現政権に関わる疑惑を尽く不起訴として、現政権を守って来た黒川検事長を検事総長に据えることで、さらに「政権の守り」を盤石のものにしようとしているのだ。かくまでして、一個人の定年延長にこだわること事態がまさに異例であり、何故、そこまでして法改正を行うのか。しかも、これは直接の検察人事への介入でもある。すでにこれまでも日本では三権分立は有名無実であったが、今回の法改正はまさにそれを露骨に表したものだ。現政権は一般官僚の人事権を手中に収め、今、さらに司法官僚の人事まで抑え、司法の独立を根幹から崩そうとしている。この法改正が通れば、日本では今後二度と政治家の犯罪は問われなくなってしまうだろう。ポピュリズムがいかに世を悲惨にさせたかは過去の歴史が示しているが、歴史をとても重視する投資家のジム・ロジャーズ氏は先日、「歴史の教訓の要所とは『みんな歴史の教訓を学ばない』ということ」だと語っている。つまり、人は多くの誤りを繰り返すと言うことになるのだろう。
まだ桜が咲いていた早池峰山山中

周辺には沢山山野草が咲いていた稲荷穴