「岐阜県知事意見書」！ 新聞報道！

　おはようございます。
　リニア中央新幹線計画の準備書に対する岐阜県知事意見書がＪＲ東海に渡されました。
　岐阜県知事意見書
　気が付い点について取り上げてみます。
　「３水質、地下水、水資源」について
「（６）準備書においては個別の井戸に関する情報等が十分整理されておらず、地下水の水位に関する調査・予測結果が総括的になっているので、事業実施による個別井戸への影響の有無の判断に資するため、高橋の水文学的方法で求められた予測検討範囲内に存在するすべての井戸について、利用状況や井戸深等を着工までに把握すること。」
　「また、個別井戸に関して予測される影響については、着工までに県及び関係市町に報告するとともに井戸所有者に丁寧に説明すること。」
「（８）準備書においては、河川の流量に関する事故調査について、調査対象を『トンネル計画路線周辺の主な河川』、調査の期間を『工事完了後一定期間』としているが、具体的な事後調査計画を策定し、県及び関係市町に報告すること。」
　「また、事故調査対象とする河川は、影響が大きい想定される小河川も含めること。」

「十分整理されておらず」とありますが、調査がされていないのであります。問題があるとされる「高橋の水文学的方法」を容認しています。井戸のことだけ述べていますが、山口地区の生活用水は井戸は少なく湧水が多いのであります。湧水のことは何も触れていません。
　河川の事故調査について述べていますが、事前の水文調査が充分に行われていないのであり、現状の調査をしっかりと行わなければ、事後調査の意味がありません。

　「４　土壌汚染」について
「(２) ウラン含有土壌に関しては、次の措置を講ずること。」
「ア、文献 調査で把握した計画路線上のウラン鉱床に比較的近い地域及び地質が類似している地域にあっては、事前のボーリング調査においてウラン含有土壌の存在をむ地質状況把握行い、工事計画定めること。」
「また、工事計画を定めた段階で県及び関係市町に報告するとともに、地域住民に丁寧に説明すること。」
「イ、発生土、掘削箇所の湧水及び発生土置き場の流出水のウラン濃度の把握方法、管理を必要とするウラン濃度レベル、ウラン濃度が高い発生土等が判明した場合の対応方法、放出されるラドンの把握及び管理を含めた対応方法等について、法令や既存事例を参考とするとともに放射性物質及び地質に精通した専門家の指導及び助言を受け具体的に定めること。」
「なお、対応方法等については、できるだけ早い時期に決定し、県及び関係市町に報告するとともに、地域住民等に丁寧に説明すること。」
「また、評価書作成時点までに検討できた事項及び具体的な対応方法等を決定する時期については評価書に記載すること。」
「ウ、ウラン濃度が高い発生土等が判明した場合については、その都度、県及び関係市町に報告するとともに地域住民等に丁寧に説明すること。」

　ＪＲ東海が、この意見を忠実に実行するか注目していかなければなりません。

　「６　磁界」について
「（２）磁界による長期的なばく露が人体及び生態系に及ぶ巣影響について、今後とも知見の収集に努めるとともに、列車走行で発生する磁界が人体に及ぶす影響に関しては、第三者機関による評価の実施について検討すること。」

　この「第三者機関による評価」という内容は、中津川市長意見を取り入れたものですが、「実施について検討すること。」という表現は甘過ぎます。

　「９　文化財」について
「（３）可児市久々利地内大萱地区の地上部の計画路線については、県史跡指定及び周知の埋蔵文化財包蔵地には該当しないが、今後、橋脚、切り取り区間等の改変区域を可及的速やかに明らかにした上で、県及び可児市と協議の上、古窒跡に関する重要な遺跡の有無を確認すること。重要な遺跡が存在する場合は、これを回避できる方法を検討し、工事計画策定までに県及び可児市と協議すること。」

　長野県知事意見では、大鹿村の地上区間を地下化するように求めていましたが、可児市久々利については、踏み込んだ内容ではありません。

　「１０　景観」について
「（３）車両基地周辺は長閑な森林風景が広がり、遠景に恵那山を望む良好な景観を有する地域であることから、構造物の配置等に配慮するとともに、その周辺を緑で覆う等により周辺の景観と調和するよう計画すること。」

　これは、中津川市長意見を取り入れています。計画ではむき出しの構造物のＣＧ写真が資料に載っていました。
　以上、とりあえず気が付いた内容です。

　今朝の新聞各紙の報道記事です。（スペースの関係で、一部かけているところがあります、ご容赦下さい。）
　　　　
　　　　
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