大倉草紙

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【京都】 ふたつで一つ (京都市美術館)

2008年12月24日 21時00分00秒 | 美術館・博物館・記念館・資料館
11月27日(木)
当日の行程:(JR・京都駅…タクシー) → 【東福寺】【龍吟庵】【即宗院】 → (タクシー) → 【開館25周年記念 館蔵名品展(野村美術館)】 → (タクシー) → 【琳派展ⅩⅠ 花の協奏曲(細見美術館)】【ふたつで一つ(京都市美術館)】 


京都市美術館で「ふたつで一つ」を観る。
屏風をはじめとして、一対になった絵画や彫刻などが展示されている。
展示の後半では、作者が対を意図したわけでなくても、モチーフが共通していたり、画面形状が共通するといったことから、対と見立てることのできる作品が並ぶ。
なかには些か強引ではないか、対にすることでイメージの膨らみが期待できるのだろうか、と疑問を抱かせる組み合わせもあったように思える。


(三代)伊東陶山「牛、飾皿一対」(昭和28年〔1953〕)
これは、おもしろくて、好き。
来年は、丑年。
こんな飾皿を眺めながらお正月を迎えられたら、良い気分だろうなあ。


北野恒富「いとさんこいさん」(昭和11年〔1936〕)
下駄の朱色と、左端にぽつんと朱い花が目をひく。
向かって右がいとさんで、左がこいさんかな。

 
(左)上村松園「人生の花」(桜)(明治32年〔1899〕)
(右)上村松園「人生の花」(梅)(明治32年〔1899〕)
桜と梅は、女性の着物の図柄。
色彩、袖のかんじ、俯き加減、着物や帯の柄が微妙に異なる2つの作品。
見比べるのも楽しいし、それぞれをじっくり観るのもいい。


菊池契月「少女」(昭和7年〔1932〕)
この女性は、息子・隆志のお嫁さん。
対になっているのは息子の作品、菊池隆志作「爽夏」。
いずれも魅力的な作品だ。
きりりとした眼差しが、いい。

この展覧会での展示は無いが、菊池契月は、この女性を「友禅の少女」や「散策」でも描いている。

菊池契月「友禅の少女」(昭和8年〔1933〕)


菊池契月「散策」(昭和9年〔1934〕)
よっぽどお気に入りのお嫁さんだったのだろう。
「友禅の少女」や「散策」のほうが描かれた年代は新しいのだが、「少女」に比べて少女っぽいのはなぜだろう。


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