大倉草紙

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【京都】 研出し蒔絵の印籠 ~色彩が織り成す小宇宙(ミクロコスモス)~ (清水三年坂美術館) 

2008年11月03日 00時02分00秒 | 美術館・博物館・記念館・資料館
10月18日(土)
当日の行程:(阪急・西京極駅) → 【2008年高校野球秋季近畿地区大会・PL学園-塔南(西京極野球場)】 → (京都市バス・西京極運動公園前~清水坂) → 【研出し蒔絵の印籠 ~色彩が織り成す小宇宙(ミクロコスモス)~(清水三年坂美術館)】【豊国神社】【方広寺】【特別展覧会 japan 蒔絵 宮殿を飾る 東洋の燦めき(京都国立博物館)】 


          

   

清水三年坂美術館へ行く。
ここでは、幕末・明治の七宝、金工、京薩摩、蒔絵を常時展示している。
8月に泉屋博古館分館で観て、いたく感動した「近代工芸の華 明治の七宝-世界を魅了した技と美-」は、こちらの美術館のコレクションをメインとしていたということもあり、期待もふくらむ。

1階の常設展の七宝や京薩摩は、溜息が出るほど美しい。
館長の村田理如氏は、出張でニューヨークを訪れた際に、たまたま入った骨董品店で出会った印籠に魅せられ、幕末・明治の美術品を蒐集するようになったという。
コレクションが貯まり、美術館設立をするに至ったそうだ。
館長と印籠との偶然の出会いに感謝し、館長の志の高さに敬意を払いたい。

2階では、「研出し蒔絵の印籠 ~色彩が織り成す小宇宙(ミクロコスモス)~」が開かれている。
質の高い、すばらしい蒔絵の印籠ばかり。
チラシにあるのは、松杖斎寿象作『吉原蒔絵印籠』。
チラシの印刷では伝わらないほどの美しさだ。

一度にこんなにたくさんの印籠を観るのは初めて。
印籠に施された細工をルーペ越しに眺める楽しみもあれば、印籠の表と裏の図柄を見比べる楽しみもある。
春正作『五條橋牛若弁慶蒔絵印籠』は、表が牛若丸、裏が弁慶。
春正作『那須与一蒔絵印籠』は、表が弓を引く那須与一、裏が扇の的を掲げた平氏の船。
重光作『加藤清正虎退治』は、表が加藤清正、裏が虎。
古満休伯作『花見蒔絵印籠』は、表が桜が咲く山々と柳、裏が肩をはだけて団子を食べながら桜を楽しむオジサンの姿。
あぁ、楽しい。
また別の企画展も観に来よう。

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