ねるまえとねおき

ねるまえみたいにいろいろ考える自分と、ねおきみたいになんもかんがえない自分の思ったことを、思いついたときにかきます。

星がひとつほしいとの祈り 原田マハ

2013-11-11 20:57:23 | 読書
評価 ★★★☆☆ 3/5


最近読んだ本の書評です。

綺麗な日本語のタイトルに惹かれ、買った本。


短編集で、さまざまな年代の女性が主人公の物語が7話綴られています。


長年連れ添った旦那さんを亡くしたり、仕事は順調なものの恋愛が全然だったり。

人生の様々なステージで悩む女性が、偶然出会う様々な人との出会いを通じて、
勇気のいる新たな一歩踏み出す。

すこし哀しいけど、読後は自然と(わざとらしくなく)元気に前向きになれる一冊だと思いました。

原田マハさんの作品は初めて読みましたが、そのような場面がとても上手く描かれていて、
また他の作品も読んでみたいと思いました。

多分女性が読むともっといろいろな感想があるんだろうな。



いくつかの短編の中でも、特にタイトルの「星がひとつほしいとの祈り」が一番印象に残りました。

仕事に追われる売れっ子コピーライターの女性が、出張で何気なく泊まった旅館。
マッサージ師で盲目の老女が語る戦争中の不思議な話。

老女の過去の体験を振り返りながら、最後になぜ道後温泉でマッサージ師をしているのかが徐々に明かされていく。

現実と非現実の間の、不思議で心地よいストーリーです。




星がひとつほしいとの祈り (実業之日本社文庫)
クリエーター情報なし
実業之日本社




でも、なんかいつも小説を読んでいて不思議なのですが、
内容の面白さと次々読みたくなる渇望感がうまく合わないことが多いんですよね。

今回のも、読んでいてすごい情景も思い浮かぶし綺麗な文章だし内容も面白いんだけど、
なぜか次読むときに少し「よし、読むぞ!」という気合が必要でした。

きっと相性的なものなんだろうと今は思っていますが、
でも、この相性って書く人にとってはとても大事ですよね。

お金を払って読んでもらうわけなので。

何なんでしょう相性って。


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