ねるまえとねおき

ねるまえみたいにいろいろ考える自分と、ねおきみたいになんもかんがえない自分の思ったことを、思いついたときにかきます。

東北のこと

2014-04-27 12:30:14 | ねるまえ
あの地震が起こった日、僕はまだ学生で、北海道にいた。

不気味な揺れが長い時間続き、やがてインターネットやテレビで津波が押し寄せる映像を目にした。

日本のテレビ局より、研究室にいた海外からの留学生が見つけたアルジャジーラのネット中継の方が、
その悲惨さをより正確に映し出していた。


あの日から、3年。

例えば、募金をしたり、節電をしたり。
今自分に一番できることは働いて早く日本の経済を回復させることだと思い必死に働いたり。


3年間、自分自身全く何も考えなかったわけではない。


でも、いつからかコンビニのレジ横の募金箱は東日本大震災用ではなくなり、
それほど節電にも気を使わなくなり、
そして、必死に働くのも日本経済の回復のためから自分のため、家族のために変わっていった。



これはもう、被災地の復興は十分進んでいるということなのだろうか?
自分はこの地震と津波を「テレビで観た」だけで終えていいのか?
今の、自分にできること、すべきことは何だろうか?



3年という期間は僕の中で物事が進んでいるかどうか、
少なくとも進む方向がはっきりしているかどうかの判断基準になる時間だと思っている。

これに加えて、東北を旅行し、東北でお金を使うということが、
一つの支援になるとも考えて先日東北を旅してきた。


今回の旅の移動手段は車で、初日は横浜を午前0時に出発。
東北道を通って仙台に行き、仙台から太平洋側の海岸線を通って田野畑まで行ってそこに泊まった。
2日目は三鉄に乗って久慈まで行き、また田野畑に戻って車で盛岡へ。
3日目は花巻を観光して一気に横浜まで帰った。


仙台の中心地や松島は賑やかだったが、
海岸線を走っていくと、津波の被害を受けたところが未だにはっきりと分かるほど、
更地や盛り土をされただけの所が多かった。

すれ違う対向車は工事車両(特にダンプカー)が多く、
まだ津波の被害で住めなくなった建物が所々に残っていた。

そして沿岸の町と町をつなぐ峠の高台には仮設住宅もあり今も避難されている方が住んでいた。
仮設住宅はテレビで観る印象よりも小さくこじんまりとしていて、
次に住む場所を見つけるまで仮に住む場所として最低限の広さしかないように思えた。


今回は主に車で走りながら海沿いの今を見た。
そんなことでわかったような事を書くな、
という意見が当然だと思う。

でも、「そんなこと」すら知らなかった。

そしてそんなことすら知らなかった僕が感じた率直な印象は、
まだ、復興は十分に進んでいない、ということ。

この3年という期間で、瓦礫は撤去され、
復興に向けた本当に数えきれないほどの挑戦があり、
そして今、その芽が出始めている段階のものも数多くあるのだと思う。


でも、「元の暮らし、それ以上の暮らしを取り戻す」というところを復興のゴールとするならば、
まだそのゴールへの道は遠いと感じざるをえなかった。


ここは一番強調したいところなのだが、
この現実は「具体的な誰かのせい」では決してないということ。

問題の根本では、少子高齢化や産業構造、日本経済など、
解決が非常に困難な問題が複雑に絡み合っている。

これを解決するためには、圧倒的な人の想いや経済発展や資金、
いわゆる質の高いヒト・モノ・カネが必要になると思う。

そしてそれらは鍋で沸かす湯のようにじわじわと温めていくものではなく、
短期間に沸騰させるぐらいの勢いでなければならないと、僕個人は思う。


その短期間に沸騰させるために必要な様々なエネルギーが、
部分的には存在するのだけれど、相乗的にうまく絡み合っていないような、
うまく言えないけどそういう印象だった。


そして今、自分たちが行わなければいけないのは、
そういったエネルギーを供給するとともに、
知恵を絞ってそれらを復興できたというレベルまで昇華させていくチャレンジだと思った。


この被災地でなくても難しいチャレンジに対して、
具体的に自分には何ができるのか、何をすべきか。


今回の旅の目的の一つであったこの点については、
今すぐに回答がないのが、恥ずかしながら事実である。


でも、次の3年後には確実な成果として振り返ることができるよう、
自分なりの復興支援を行っていく。



最後に、震災の傷跡はまだ残っているものの、
牛タンや海の幸はとてもおいしく、
三陸鉄道は地元の方や観光客を乗せて元気に走り、
自然豊かで景色も美しく、桜も綺麗で、
東北はとても良い所でした。

GWはもう始まってしまったけど、皆さんもぜひ訪れてみてください。
フォトチャンネルにも東北旅行の写真を載せているので、そちらもぜひご覧になってください。




(参考)
現代ビジネス 特集 震災から3年 復興から発展へ「新しい東北の創造」目指す
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/38592

復興庁 復興の現状と取り組み
http://www.reconstruction.go.jp/topics/main-cat1/sub-cat1-1/index.html

モノアフレ

2014-04-12 08:39:40 | ねるまえ
これだけものにあふれた世の中に、

まだ必要なものはないかと必死に探し、

売り出さなければ企業として存続できないメーカーの、

厳しく悲しい定め。



でも、

この定めを乗り越えた数少ないものが、

世の中を確かに良くしているという事実。



ぼくたちは、何を作っていけばよいのだろう。

どのようなものがあれば、世の中は良くなるのだろう。

桜咲く

2014-04-07 07:56:06 | 写真
ことしも桜が咲く季節が過ぎていきます。


一つの事が終わったり、新しい事が始まったり、
少し不安で、少し前向きで、後から思い返せば色々なことのスタートだった四月。


その景色の中に、綺麗な桜があって、
季節が回って桜が咲くたび、思い出すのでしょう。


今年も、皆さまにとって良い春でありますように。