シロ猫ピッピの「おいら物語」

生死をさまようガン闘病中に人間の言葉がわかるようになったシロ猫ピッピの物語。ニュージーランドからお送りしています!

Vol.0201■旅行もワルくない 

2006-10-13 | 猫の海外暮らし
静かだった家の中がスッゲーうるさい。連れ合いはノシノシ。アイツはペチャクチャ。子どもはドタバタ。ドアはバタンバタン。天井までガラガラ・・・と思ったら、これは雷なんだって。
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帰って来たぜ、連れ合いと子どもが。
いったい、旅行ってのはなんなんだろうね。デッカいカバンを持ってどっかに行って、しばらくすると必ず帰ってくる。帰って来るなら行かなきゃいいのに、と思うけど二本足はそうは思わないらしい。

どっかに行ってどっかの二本足の家で寝てるんだろう。
とてもあいつらが外で寝てるとは思えない。
で、そのどっかの二本足とケンカもしないんだろう。
「みんなで仲良く。」
とか言って、一緒にいるんだ。

四つ足だったら、知らないヤツでも知ってるヤツでも家に入って寝てったりしたら大騒ぎだ。
おいらとアニキのケンカどころの話じゃない。
いっくらトシとってのんびりしてるおいらたちでも、そんなヤツを見つけたら絶対追い出すぜ!
でも、二本足は違うらしい。
まっ、おいらたちを検疫所に預けたりしないなら、どこに行ってなにしててもいいぜ。

でも、最初はなにが起きたのかよくわかんなかった。
「元気でね、ピッピとチャッチャ。」
「帰って来るまで生き延びるんだぞ!」
とか言いながら、旅行カバンを持って4人で出てっちまったときはね。
あとでアイツだけ戻って来たけど、またどっかに行っちまうのかと思った。

だからおいらもアニキも、アイツの後をウロウロしてた。
外で濡れた服を乾かしてるときも、
キッチンでなんかしてるときも、
トイレのときも、
後をついて行った。

夜になった。いつもはしないのに、おいらたちはアイツと寝た。
夜中に起きても、アイツはひとりで寝てた。どこにも行かないつもりらしい。
朝になった。
アイツはまだいた。連れ合いと子どもはいない。

それからおいらたちはずーっと一緒だった。もうアイツの後をウロウロしなくてもいい。
置いてかれないんだったら見てなくてもいいさ。
外で昼寝したり隣の家まで散歩したり、いつもとおんなじだ。

一緒に寝ると、
「今日はパーセント寝!」
とか
「今日はT字寝!」
とか、アイツはゲラゲラ笑うけど、おいらにはなんだかわかんない。とにかくアイツが真ん中にまっすぐ寝て、おいらとアニキが両側で丸くなって寝るんだ。

(←これがパーセントの○なんだって。なんのことかわかるか?)


連れ合いがいないとベッドは広いし、みんなでくっつきゃあったかいしね。
これなら旅行もワルくないじゃないか!
(つづく)