大垣設備副社長はこちらです

住まいのリフォームと水道工事の大垣設備株式会社社長のブログです。

脳はバカ、腸はかしこい

2020-09-26 16:21:00 | 
藤田紘一郎著「脳はバカ、腸はかしこい」(三五館)の電子書籍版を読みました。
2012年初版です。
著者の専門は寄生虫学、熱帯医学、感染免疫学です。
自身の体内にサナダムシを何代も飼っていました。

動物の進化の過程で最初にできたのが腸であり、脳ができたのはずっと後です。
腸は、全身をコントロールしていました。
脳はだまされやすく、勘違いしやすい。
そして、間違った指示を出します。
それにより、さまざまな依存症や、肥満をもたらします。
それに対し、腸はだまされたり、勘違いしたりしません。
正しく下痢をしたり、便秘になったりするのです。
腸を可愛がるべきだと著者は主張します。
中高年には糖質制限食を勧めます。

全体的に軽妙な筆致であり、下ネタに類する話題も多く、読みやすい本です。
カタカナの物質名などは飛ばして読みましたが。
ただ、水素イオン濃度がPhとなっていたところで、私の中では著者に距離を置き始めました。
もちろんpHとすべきです。
小さな校正ミスでしょう。

多くの学者の説を援用していますが、学界の定説になっているものばかりではなさそうです。
医学の世界を群れたがると批判していますから、少数意見を好んで採り上げているのかもしれません。

「ネズミに活性酸素を消す水素水を飲ませると、アルツハイマー病が治ったという実験結果が最近、発表されました。」

には、目を疑いました。
その実験結果は、正式な論文になって、ちゃんと査読された学会誌に載ったのでしょうか?

「ウンコの大きさと自殺率が反比例していることがわかった。」

って、斬新な主張ですが、マユツバに思えます。

また、青少年による残虐な犯罪が増加しているかのような記述がありますが、そのようなデータはないと思います。




鞆の浦

2020-09-22 08:45:00 | 旅行・観光
広島県の鞆(とも)の浦に行ってきました。
新幹線の福山駅からバスで30分かかります。
鞆の浦は古い港町。
シンボルは大きな「常夜燈」です。
映画やドラマにたびたび登場するそうですが、私には記憶がありません。




江戸時代から薬用酒「保命酒」がここで作られてきました。
その蔵元だった建物が「太田家住宅」として保存、公開されています。
いくつもの蔵のある立派な建物です。




幕末に「いろは丸事件」がこの近くの海で起こりました。
坂本龍馬の海援隊の船が紀州藩の船と衝突して沈没しました。
その賠償の談判が鞆の浦で開かれました。
結局、龍馬らは巨額の賠償金を受け取りました。
その展示館を見たあと、「平成いろは丸」に乗って、仙酔島に渡りました。
所要時間は5分間ほど。




福山に戻り、駅のすぐ近くにそびえる福山城にも行きました。
残念ながら天守閣内の博物館は改装工事中で入れませんでした。
しかし、いくつもの櫓(やぐら)が建ち並んだ往時の繁栄ぶりがしのばれました。






不動明王立像進捗状況

2020-09-19 08:10:00 | 趣味
趣味の仏像彫刻は、以前もお伝えしたように不動明王立像(ふどうみょうおうりゅうぞう)に取り組んでいます。
右腕は上腕部を彫りすぎて細くなってしまいました。
そこで、別の木材を使って作り直しました。
宝剣を持たすために、握りこぶしに穴を開けました。
しかし、宝剣は直立させなければいけないことに気づき、開け直しました。

左手には、五色の紐(ひも)を持たせるのですが、自作するのは大変そうです。
そこで、ネットで検索すると、簡単に購入できることが分かりました。
京都の仏像屋さんの通販サイトです。
送料を含めて900円くらいでした。
両端に結びつけた分銅は、自作です。

フェイスブックにこの写真を載せたところ、ソックスを履いていると友人から指摘されました。
足首にはめたアクセサリーの輪っかが靴下のゴムのように見えたようです。
仏像は、大日如来以外の如来や地蔵菩薩を除き、たいていアクセサリーを身に着けています。
この不動明王も両足首、両手首、両上腕部に輪っかをはめています。
頭上には宝冠を着けているようです。

両腕、宝剣は接着していません。
ダボや摩擦力でくっ付いているだけです。

不動明王といえば、燃えさかる炎を表す火炎光背(かえんこうはい)が特徴のひとつです。
現在、その製作に取りかかっていますが、年内に完成するかどうか。
別に納期があるわけではないので、気長に向き合っていくことにしましょう。







羽島市歴史民俗資料館・映画資料館

2020-09-15 09:00:00 | 音楽・美術・映画・TV
一昨日、一宮市三岸節子記念美術館に行った帰り、羽島市歴史民俗資料館・羽島市映画資料館に立ち寄りました。
藤の花で有名な竹鼻別院の向かいにあります。
10年ぶりです(2010年5月6日のブログ記事があります)。




ここは、竹鼻朝日館という映画館があった場所。
閉館した映画館から大量の映画ポスターや当時の販促物、大型看板が見つかり、保存しようということになったそうです。
入口には、こんな大型ポスターが。




以前来たときには、館内に古い映画のポスターが床から天井まで所狭しと貼ってありました。
だいたいが昭和34年くらいまでのもので、もうすぐ前期高齢者の私にもさすがに古すぎました。
嵐寛寿郎や阪東妻三郎の名前は知っていても、顔はわかりません。
しかし、現在は、もっと新しい映画のポスターもたくさん掲示してあります。
朝日館とは関係ないし、パネルに入っていて、オリジナル版かどうかもわかりません。
でも、私にも懐かしいものがいっぱいありました。

ときどきここで古い映画の上映会が開催されるようです。




朝日館で使われていた映写機の数々です。




歴史民俗資料館としては、現在、瀬戸焼展が開催されています。
愛知県瀬戸市にある瀬戸蔵ミュージアムから数多くの作品を借りてきたようです。




関東地方などでは、陶器全般をセトモノと呼んだりします。
それくらい瀬戸焼は陶器の一大産地でした。
瀬戸市周辺では、古墳時代から埴輪や須恵器を作っていました。
鎌倉時代から本格的な瀬戸焼が始まりました。
室町時代には主要産地が美濃に移りましたが、その後、陶工を呼び集めたそうです。
江戸時代にも衰退したり、紆余曲折がありました。
明治時代に輸出用として作られたさまざまな作品が見応えあります。

第2会場は、徒歩1分の不二竹鼻町家ギャラリー。




ちょうどテレビの取材が来ていました。
館長さんがインタビューを受けていました。
私がいては邪魔らしく、奥の展示室に行ってくれと言われました。
しばらくすると、今度はそこに取材クルーがやって来たので、また遠慮して退去しました。
私以外には、一般来場者はいませんでした。
サクラじゃない来場者だから映ってあげてもよかったのに・・・




一宮市三岸節子記念美術館

2020-09-14 08:08:00 | 音楽・美術・映画・TV
昨日午前中、一宮市三岸節子記念美術館にはじめて行きました。
このごろFacebook広告で何度も目にしていたからです。
もともと尾西市三岸節子記念美術館だったのが、平成の大合併後、変更されました。

車で40分ほどで着きました。
敷地内にある駐車場は障がい者専用。
一般用は、道路を挟んだ隣地にあります。
そこを見逃したので、美術館をぐるっと回ろうとしたら、道路がだんだん狭くなって通れなくなりました。
今後、行かれるかたはご注意ください。

思ったより、大きな建物です。




入口に立つ優しそうなおば様の像が、三岸(みぎし)節子画伯です。




現在、特別展「墨は流すもの-丸木位里の宇宙-」が2階の展示室で開催されています。






丸木位里は、妻である丸木俊との合作「原爆の図」でしか知りません。
暗い絵が多いのかな、と思ったらその通り。
位里は日本画家で、墨を多用しています。
風景画などが多く抽象画っぽい作品がほとんどです。
私のような素人好みの綺麗な絵ではありません。
一方、俊は女子美術専門学校(現・女子美術大学)に学んだ洋画家でした。
「原爆の図」は15部からなる連作絵画ですが、そのうち1点が展示されています。

1階の常設展は、もちろん三岸節子の作品がほとんどです。
なかには、夫であった三岸好太郎や交流のあった画家たちの作品もありました。
節子も女子美術学校卒です。
丸木位里の作品を見た後だったので、明るい色彩に救われた感じがしました。
花などの静物画や外国旅行をもとにした風景画が主です。
本人は、人物画は相手に気を使うので苦手だったそうです。
しかし、数少ないという人物画が数点展示されていました。
週刊朝日の表紙を飾った3点は素敵です。
モデルの一人、浜村美智子は「バナナ・ボート」で売れた歌手だということがすぐ分かりました。

この美術館は、節子の生家跡に建てられました。
平成10年、節子が93歳のときに開館しました。
その1年後に、彼女は亡くなりました。
生家は織物工場を経営していたので、その鋸屋根を連想させる建物です。
当時をしのばせる土蔵展示室もあります。