New Yorkのジャズピアニスト、クニ三上(Kuni Mikami)のブログ

ツアーの様子を中心にお伝えしています。

野迫川村・ホテルのせ川

2010-12-03 00:01:00 | 2010年オータム~クリスマスツアー
 いよいよ奈良の秘境・野迫川へ向かう。
 
 最初の2時間は普通の国道だったので「各地の秘境を知っている我々にとっては、楽勝だね」と思っていたら、突然人家が絶えて、そびえる杉を眼下に眺める山頂へのクネクネ道を走り、峠を越したかと思えば、また上りで、という具合でなかなか到着できない。

 その上雨が降り始め風も出てきて、遂には雨はあられにまでなってきた。だんだん皆、無口になる。若い福森康は黙って運転をしているが、さぞ不安だったのではと思う。

 「野迫川村」という表示は出てきたので「もうすぐだ!」と思ってからが長い。この村は案外と大きいようだ。最後の60kmに2時間かかってやっと目的地に到着。

 会場の「ホテル・のせ川」には主催の「結の森倶楽部」の方々が準備をして待っていてくれた。奈良テレビの取材班も到着している。

 「結の森倶楽部」は、村の人たちが地域おこしとして、環境や文化に取り組んで行こうと立ち上げた団体で、現在NPO法人として申請中。今回の我々のコンサートがその活動の最初のイベントとなった。そのような場面で我々の演奏が活用されるのはうれしい。

 「奈良の秘境にニューヨークのジャズピアニストが訪れて演奏」ということにディレクターが非常に興味を示してくれて、さらに「結の森倶楽部」の立ち上げとも重なったので、奈良テレビの取材が入ることになったわけである。

 人口600人弱のこの地域に70名の方々が会場を埋めてくれた。きっとジャズに馴染みも薄く、生演奏も初めてのお客様ばかりで静かな客席なのでは…?と予想していたが、ジャズ通やジャズは知らないがノリノリで楽しんでくださる方もいて、元気の良い掛け声や声援が飛び交った。

 演奏後に入った温泉の柔らかい水質が身体に心地良かった。

 打ち上げではイノシシの肉の鍋(脂身が大変に美味)や薫り高いマツタケのおにぎり。外に出ると夜空には沢山の星々、飛び交う蛍が美しいという7月にも訪れたい山里である。

 「結の森倶楽部」の皆さんの今後の活躍に期待して、次は暖かい季節に訪れるのを楽しみにしよう。





久しぶりにエレピも登場させました


一杯の会場


初体験、しし肉の脂。これがさっぱりしておいしい。


マツタケおにぎり。こんなに香りのあるマツタケは初めてである。


結の森倶楽部の皆さんと打ち上げ


ホテルのせ川入り口にて


ホテル向かいの神社


最新の画像もっと見る