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STAP細胞:理研、対応が後手に 「単純ミス超えた」

2014年03月12日 | 自然科学・技術・工学

毎日新聞 2014年03月11日 22時57分(最終更新 03月12日 12時09分)

STAP細胞論文で不自然と指摘された主な点
STAP細胞論文で不自然と指摘された主な点

 新たな万能細胞「STAP(スタップ)細胞(刺激惹起<じゃっき>性多能性獲得細胞)」の論文2本が撤 回される可能性が出てきた。論文発表直後から次々と浮上した疑惑に対して後手に回った理化学研究所の対応に、科学界からも批判の声が高まっている。事態が 深刻化した背景で何が起きていたのか。【八田浩輔、須田桃子、根本毅】

 ◇日本分子生物学会が論文疑問点で声明公表

 「単純なミスである可能性をはるかに超え、多くの科学者の疑念を招いている」。細胞生物学など生命科学分野で国内最大級の日本分子生物学会は11日、STAP細胞の論文への疑問点に対する声明を公表した。この問題で同学会が声明を出すのは、3日に続き2回目。理研に論文の撤回を含めた対応を求めるなど、強い危機感を示した。

 STAP細胞の論文は「生物学の常識を覆す成果」として世界を驚かせたが、1月末の英科学誌ネイチャー への発表直後から、複数の画像に不自然な点があるとの疑いがインターネット上で広がった。問題を指摘した匿名の告発ブログは、降圧剤バルサルタンの臨床試 験疑惑や東京大分子細胞生物学研究所の膨大な論文不正を追及するなど、研究者の間で注目されている。

 だが、理研は調査開始時から「成果は揺るぎないと判断している」と強調、指摘には「単純ミス」で済ませるような姿勢だった。文部科学省幹部も「最初は論文撤回のような話ではないと思った。なぜこんなことになったのか」と明かす。

 その後も小保方晴子(おぼかたはるこ)・理研研究ユニットリーダーの過去の論文に疑問点が浮上、「実験を再現できない」との報告も続いた。理研は3月5日、STAP細胞の作製手順書を公表することで、事態の沈静化を目指した。研究チームも、論文の「撤回」ではなく「修正」を前提に、調査結果発表後に情報発信する準備を進めていた。

 ところが、理研内部でも一部研究者から「手順書と論文に矛盾がある。修正で済ませてしまえば、理研は終わる」と、論文撤回を求める動きが活発化した。さらに9日、論文中でSTAP細胞の万能性を示す根拠の一つとなった画像と、小保方さんが2011年に書いた博士論文中の画像が似ていることが、ネットで指摘された。博士論文の画像は骨髄細胞に関するもので、STAP細胞とは関係なかった。

 この指摘が引き金となり、理研の複数幹部が10日、研究チームに論文の撤回を打診。論文著者の一人である若山照彦・山梨大教授は同日午後、他の著 者に撤回を呼びかけるメールを送った。若山教授は11日、毎日新聞の取材に「国内外から、『よくやった』『立派だ』と私の判断を支持するメールが届いた」 と話した。

 日本分子生物学会理事の篠原彰・大阪大教授は「理研は当初から指摘を深刻に受け止め、元データの開示など適切な情報発信をすべきだった。過去の研究不正疑惑に対する研究機関の対応のまずさを教訓にしておらず残念だ」と話す。

 理研広報室は11日の記者会見で、「当初は、重大性を軽視していたと受け取られても仕方ない」と認めた。研究チームの一人は、毎日新聞の取材にこう漏らした。「調査と情報発信のバランスについて、我々は判断を誤ったのかもしれない」



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