Pieces of My Life♪ ニューヨーク近郊の暮らし

子育て専業主婦から脱出!ニューヨークで医療従事者しながらコロンビア大学大学院在籍。ニューヨークのお弁当も頻繁に更新中。

医療系へ進む道

2012-05-03 | NYの育児・教育事情

息子の通う学校に,ちょっと気になる先輩母娘がいた.

優しそうでしっかりしていそうなアジア系専業母さんと,3人娘さん.皆同じ学校へ通っている.いつも下校時に大きな娘さん3人がお母さんに抱き付くような,絡みつくような感じで,その日学校であったことなんかを我先にと話していて,そんな様子を見ながら,きっと素敵なお母さんなんだろうなぁ…と思っていた.

長女さんが只今8年生(中学3年)で,NYの優秀高校といわれるスペシャライズド・ハイスクールへの入学が可能となったという話は聞いていた.しかも,Stuyvesant High School,Bronx High School of Science,Townsend Harris High School と他2校.どこも全米トップの高校ばかり.NYのギフテッドスクールに通う生徒達こそが,皆上記に挙げた高校進学を狙っている.

こんな優秀校ばかりの中から,一体何を基準にして何処の学校を選ぶんだろう?と興味を持っていた.

そして先日知ったのが,なんと全て蹴ってカトリック系の私立高校を選んだということ.

正直,私立高校の内容まではまだよく分からないけれど,特にカトリックでもない彼女(この一家)の選んだこの高校を私は聞いたことがなかったから驚いた.

「どうしてその私立に行くことにしたのかしらね?」と進学先に熱心なクラスママも交えて立ち話しているときに呟くと,「まだ下の子2人の送迎がいるし,上のお姉ちゃんだってバスや地下鉄に乗って遠くへ通うのが嫌だったからだと思うわよ.」「でも私の子がStuyvesantに入学できたら,何を置いてでも通わせるけどね.」「信じられないわ.」「女の子だから家から近い高校へ通わせたいのね,きっと.」と皆が言っていたけれど,直感的にそれは違うと思った.

そんな表面的な理由で進学を決めるような母親では絶対にないと思ったから.

一体どんな高校なんだろう,きっとまだ私の知らない,魅力的な内容があるに違いない!と,ざっと調べてみた.カトリック系ということもあって,実は口コミの裏事情も入手しやすかった.

そうして分かったことは,その長女さんは恐らく「医師」を目指しているんだな…ということ.まだ漠然と医療系ということかもしれないけれど,その方面を目指していることは確かだと思う.

この私立高校は,医療系(看護や薬学,歯学も含む)の全ての学部へ進む準備が万全に整えられていて,大学,医学部(または他の医療系学部),そしてインターン先と就職までずっと確実に提携しているラインが幾つかあり,将来性に安心できるという面があることが分かった.St.(聖)の付く多くの大学,病院のみならず,ミッション系とされてはいないが創設者がカトリックでこの高校を支持しているという隠れた繋がりもあった.
またこの高校で良い成績を収めていれば,その後(大学や医学部)も奨学金が得られやすいという得点さえもある.

正直,そこそこお金のある家庭で(いっても私立なので),娘を実家から通わせ,確実に医者(または他の医療従事者)にするには,この道が一番手っ取り早いということでもある.

そういうことだったのか,なるほどねぇ…と一人で納得し,すっきりした.

だけど,こんな先のことまで見越して高校進学を考えなきゃいけないのか…と思うと,益々自信が無くなった…(汗)けど,今回は新たな進学コース(医療系を目指す場合の隠れ道)を知ることができて感謝している.スペシャライズド・ハイスクール以外にも,どうやら私の知らない高校の裏事情が沢山ある様子.

これがNY(アメリカ?)の教育事情なんだよね.事あるごとに毎回そう思わされてきた.学校の内容だってそう.待っていれば誰が内容を教えてくれて薦めてくれるわけでも何でもない.常に自分がアンテナを張って,興味抱いて,調べないと得られない情報が非常に多い.殊更進学や奨学金に関しては親子で一緒に調べ進める共同作業のようなものかもしれない.

ほんと,ここはタフじゃなきゃやっていけない….でもスリルがあって面白い….情報もチャンスも平等には与えられない.自ら戸を叩いて一歩踏み込んだ人には平等に与えられる.戸を叩いてみるも,一歩踏み込んでみるも,個々の自由.そういう意味で自由な国か?

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コメント (3)
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