三十汁+α

いよいよ三十路のアタクシを、節度を保ちつつ、垂れ流していこうかな。
とか言ってるうちに、もう@年。

村田エフェンディ滞土録  <梨木 香歩>

2008-06-30 12:28:58 | 
 梨木さんの本の中で好きなのは、「裏庭」と「西の魔女~」、「りかさん」シリーズ(?)辺りで、その印象が強いもので。
 どちらかというと、少女(若しくは若い女性)がメインのイメージなのですが。
 この「村田エフェンディ滞土録」は、おっさんだらけです(笑)

 静かでゆったりとした流れのお話。
 その昔、「村田」さんがトルコに滞在した時の、お話です。
 色んな国から、向学の志に燃えてやって来た人達と、下宿先で様々な触れ合いがあるわけですよ。
 日常のちょっとした些細な事ばかりですが、とても優しいタッチは相変わらずです。


 以下、ネタバレあり!!



村田エフェンディ滞土録 (角川文庫 な 48-1)
梨木 香歩
角川書店

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 そういえば梨木さんは、戦争を絡めたやるせない話も、書くんだったなぁ、と。
 村田を囲む人達とのやりとりが、あまりに日常的であるだけに、その後の展開はとてもやるせないです。
 個人レベルなら、宗教が違っても考えが違っても、それでも心を交わせることができるのに。
 戦争って、一体なんなんだろう、と思わずにはいられない。

 優しいけれど、ヘビーなお話ですよ、これは。


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