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医療ミス 広島赤十字病院で死亡 「問題を広く知って」 患者の夫が会見

2014-08-04 14:28:21 | 医療と介護

医療ミス 広島赤十字病院で死亡 「問題を広く知って」 患者の夫が会見
毎日新聞社 2014年7月30日(水)  配信
医療ミス:「問題を広く知って」 患者の夫が会見 /広島
 広島赤十字・原爆病院(中区)で昨年3月、B型肝炎ウイルスの未発症者(キャリアー)であることを医師が見逃して抗がん剤を投与し県内の女性(当時60歳)が死亡したとして、女性の夫(60代)が29日、中区で記者会見を開いた。23日に示談が成立しているが、夫は「問題を広く知ってもらい、医療ミスで亡くなる人が一人でも減ることが供養につながる」と話している。
 夫や担当弁護士によると、女性は他の医療機関で悪性リンパ腫と診断され、2012年3月に同病院を受診。検査でB型肝炎ウイルスが陽性と判明したが、担当医が見逃した。同年4月~8月、抗ウイルス剤を使わずに悪性リンパ腫の治療のため抗がん剤を投与したため、肝炎が急速に悪化し、女性は昨年3月に死亡した。
 抗がん剤による化学療法をすると免疫力が落ち、肝炎ウイルスが再活性化する可能性があるため、厚生労働省はガイドラインを定め、抗ウイルス剤の併用を推奨している。
 病院と担当医はガイドラインを把握していたが、担当医は聴取に「陽性と陰性を見間違えた」と話しているという。病院側は再発防止策として複数の医師や薬剤師らによる検査結果の確認を強化するなどとしている。
 記者会見で夫は「担当医のミスではなく、見落としに気付かなかった病院組織に責任がある」と主張。再発防止策を評価したうえで、他の病院にも取り組みを広げてほしいと求めた。【石川裕士】


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