10年間で367件 走行中に壊れ転倒
毎日新聞 2015年03月01日 東京朝刊
欠陥や設計ミスが原因の可能性がある自転車の事故が相次いでいる。独立行政法人・製品評価技術基盤機構(NITE、東京)が把握するだけでこの10年間に367件起きた。229人がけがをし、重傷を負ったり後遺症になったりするケースも少なくない。NITEは専門店などでの定期点検の必要性を訴えている。
NITEは経済産業省や各地の消費生活センターから事故の報告を受けている。NITEによると、自転車そのものの欠陥が原因の可能性があるものは2004〜13年度に計367件だった。各年度15〜68件起きていた。
自転車が走行中に突然壊れたり、転倒したりするケースが大半だ。考えられる原因で最も多いのは、亀裂が入るなどの強度不足が106件。組み立て段階での取り付け不備・締め付け不足が58件、部品などの加工不良が32件と続いた。
367件の事故で自転車に乗っていた229人がけがをし、重傷者が57人、軽傷者が172人だった。死者は出ていないが、障害など後遺症になるケースもあった。
茨城県つくば市では08年、イタリアの有名自転車メーカー「ビアンキ」の製品の前輪が走行中に外れて転倒、乗っていた男性が頸椎(けいつい)を損傷する事故が起きた。男性は首から下がまひする障害が残り、東京地裁は13年、メーカー側に約1億8900万円の賠償を命じた。その後、メーカー側の解決金支払いで東京高裁で和解が成立した。愛知県では11年6月、30代男性が走行中にサドルを固定するボルトが突然折れ、転倒し重傷を負った。【服部陽】
毎日新聞 2015年03月01日 東京朝刊
欠陥や設計ミスが原因の可能性がある自転車の事故が相次いでいる。独立行政法人・製品評価技術基盤機構(NITE、東京)が把握するだけでこの10年間に367件起きた。229人がけがをし、重傷を負ったり後遺症になったりするケースも少なくない。NITEは専門店などでの定期点検の必要性を訴えている。
NITEは経済産業省や各地の消費生活センターから事故の報告を受けている。NITEによると、自転車そのものの欠陥が原因の可能性があるものは2004〜13年度に計367件だった。各年度15〜68件起きていた。
自転車が走行中に突然壊れたり、転倒したりするケースが大半だ。考えられる原因で最も多いのは、亀裂が入るなどの強度不足が106件。組み立て段階での取り付け不備・締め付け不足が58件、部品などの加工不良が32件と続いた。
367件の事故で自転車に乗っていた229人がけがをし、重傷者が57人、軽傷者が172人だった。死者は出ていないが、障害など後遺症になるケースもあった。
茨城県つくば市では08年、イタリアの有名自転車メーカー「ビアンキ」の製品の前輪が走行中に外れて転倒、乗っていた男性が頸椎(けいつい)を損傷する事故が起きた。男性は首から下がまひする障害が残り、東京地裁は13年、メーカー側に約1億8900万円の賠償を命じた。その後、メーカー側の解決金支払いで東京高裁で和解が成立した。愛知県では11年6月、30代男性が走行中にサドルを固定するボルトが突然折れ、転倒し重傷を負った。【服部陽】
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