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実践の中に、必ず理論を超えたプラスアルファーがひそんでいる

2015-03-31 07:23:07 | 受けとめる力
「常勝の発想」宮本武蔵「五輪書」を読む>

3月30日、ブログをはじめて269日。
改めて川上哲治元巨人監督の「常勝の発想」宮本武蔵「五輪書」を読むに目を通した。
勝負師の心得を確認した。
川上さんは、5か月の長い入院生活の中で、武蔵と四つに取り組んだ。
勝負のこと、人生のこと、野球のことなど、故郷の英雄・武蔵について探究した。
「どんなに遠回りに見えようとも、勝つためには、基本の積み重ねしかない」
「勝負には“運”がついてまわるし、ほんのわずかな“キッカケ”が明暗を分ける」
「“力量”とは、たゆまぬ努力にウラうちされた“ワザ”のことだ」
「天才とは、いってみれば、“努力する能力のあるひと”のことだ」
「野球は人生の縮図だし、もし本当に野球を極める者であるとすれば、それはやはり、人生万般に通じ、百芸に通ずる者であろうと思う」
「広く他を知ることが、その道を深めるのに役立つことは、野球も同じだ」
「一流選手の動きにはムダがなく、すべての動作が脈略をもち、流れるよに体勢を整えていく」
「気力が充実し、頭の中から言葉が消える瞬間に力を集中するのは、相撲の立会いも、野球のバッティングも同様だ」
「漫然とボックスに入る選手に、名選手はまずない」
「不可能を可能にした先に勝利がある」
「武蔵の勝負は、闘う前にすでに勝利が見えている。したがって、武蔵の場合は、勝負というよりも“実験”といった方がより正確かもしれない」
「こうすれば勝てるというところのすべてを体得した上で、さてそれを実地に確かめてみる、というのが、いわゆる武蔵の“勝負”なのだ」
「工夫有るべし」と武蔵は説いた。
相手の力量、精神状態、ネライを推察して、その思惑をはずしたり、虚を突いたりしながら、先手、先手と責めて勝利しなければんらないのは、剣の道と同じだ」
最近、コンピュータの将棋にはまっているのだが、後手に回され守りになって負けるのだ
武蔵は説く、「鍛錬の先に自在がある」「鍛錬の先に記録」もある。
武蔵の考えている勝負には、“勝”はあっても“負”はない。
「たとえ身は闘いの場にあっても、心は常に平静を保ち、緊張、弛緩、偏執、邪念、雑念はいっさい排すべし」とまず武蔵はいう。
武蔵が発見せよというのは、「実践の中に、必ず理論を超えたプラスアルファーがひそんでいる」ということだ。
「私の人生は、心の深奥では武蔵とともにあった」
「プロ野球の選手でも、自分の天分反省を加えられる者ほど長く活躍できる」
「五輪の書」には武蔵の合理主義と功利主義が、見事に集約されている。
「人事万般に通じ、複眼的ににものを見なければ、剣術の奥だって見えてこない」
諸芸に通じた武蔵ならではの名言だ。
「心、技、体そなわって初めてプロだ」ということであろう。


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