医科歯科通信  (医療から政治・生活・文化まで発信)



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母親の姿を見て子どもは育つ

2015-01-06 12:45:05 | 創作欄
★対話ほど難しいことはありません。
対話は、会話と違って、単なるおしゃべりでないからです。
対話は「創造」です。
新しい人間関係が生まれます。
新しい「自分」が生まれるのです。
「対話名人」とは「きき名人」
話す2、聞く8を心掛ける。
聴きながら訊く(きく)
訊くとは相づちをうったり尋ねたりすることです。
創価大学大教職学院教授・長崎伸仁さん

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沼田利根は何時も挨拶程度の人と家までの道程約20分話してみた。
相手は沼田のことを以前から知っているようであった。
約5年前まで、沼田は取手の吉田地区方面へ朝の散歩へ向かっていた。
その時に、沼田の存在を相手は知ったようだ。
通称芸大通りを2人は歩いていた。
道の向こうを歩いている40代と想われるご婦人が伐採した木の枝の束を道端に放置していく。
「ああいうの、許せないな!」とその人は声を荒げる。
ご婦人は駅の方面へ向かっていた。
「見たでしょ」
「ええ、けしからんですね」
「40代なら中学生くらいの子どもの母親だ」
「子どもが見ていたら、問題ですね」
「母親の姿を見て子どもは育つ」
「そうですね。子どもは大人の反映です」
2人は互の教育への思い入れを語り合った。
「この先に、共産党の事務所がある。行ってみよう」
沼田利根は戸惑った。
冗談ばかり言っていた相手の男の顔が堅い表情へ変化していたのだ。
「共産党は毎日、街宣車で広宣活動をしているが、子どもの教育問題をどう考えているのか、聴きに行きたい」
相手は本気であった。
「一緒に聴きに行きましょう」
沼田は腰が引けた。
事務所前には街宣車のほか乗用車が4台停まっていた。
「お願いします」男は声をかけた。
「何でしょうか?」50代と想われる女性は怪訝な表情をしている。
別の女性は背後で様子をうかがう。
だが沼田の視線を受けると姿を隠した。
「この人、知っているでしょ?」と男が振り返る。
「はい、駅で会ったことあります」
「共産党は毎日、街宣活動で熱心だけど、教育問題を聞きたい」
「教育問題ですか、今、会合をしていますので、また、来てください」
「今、聞けないの?」
「聞きたいのですが、会合中ですから」
「今は、ダメ、それが共産党の態度なの?」
「いいえ、無視するわけではありません。打ち合わせをしておりまので」
「また、来いということだね」男は顔色を変えて背を向けた。
「明日、行きますよ。聞きに教育問題は重要ですかたね」
沼田はやれやれとい気分となった。














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