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ついに免許を返納した84歳の父

2015-03-15 18:10:13 | 社会問題・生活
「声」の欄より

朝日新聞 2015年3月13日(金) 配信
主婦 (愛知県 53)
 父は長年、優良ドライバーだった。でも80歳を超えた頃から家族は事故を心配するようになった。先月体調を崩し、運転をやめると言ってくれた時にはホッとした。
 だが先週、父は車で30分ほど離れた店まで買い物に出かけた。驚いて、帰宅した父に運転免許返納の話をすると、了解してくれた。
 返納の日、「もう運転はしません」と断言した父はすてきだったが、本当はまだ運転したいのだと思う。84歳。年を重ね、今までできたことができなくなる寂しさは本人にしかわからない。父の気持ちを思うと涙が止まらなかった。
 翌日、高齢運転者の認知症対策を強化する改正道路交通法案が閣議決定された。だが認知症でなくても、高齢の家族に運転を引退してもらおうとして、もめる話をよく聞く。引退年齢を法的に決めれば楽になる家族も多いはずだが、難しいことなのだろうか。
 「まだまだこれから。100まで生きるぞ」と父。そうだね、お父さん、長い間の運転お疲れさま。たくさんの思い出をありがとう。これからは私たち姉妹も手助けするし、タクシーも上手に使って外に出かけ、新しい楽しみを見つけて長生きしてください。

















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