[ジョセフ・スミス文書 歴史第一巻、ジョセフ・スミスの歴史 1832-1844]
「ジョセフ・スミス文書研究*」という企画が教会の歴史部で行われているが、それによると「教義と聖約」20章1節が元の文言には含まれておらず、後におそらく教会歴史家ジョン・ホイットマーによって加えられたことが明らかにされた。教会が設立された日にこの啓示(20章)が与えられたことを記したもので、イエスの誕生の時日を示す一種の啓示であるとみることは不適切である(fairmormon.org 質疑頁)。そしてこのフェアモルモンの記事はこの項の注に、2010年BYU紀要に掲載されたJ.R.Chadwick の論文を掲げている。
*The Joseph Smith Papers Project
LDS教会の保守的サイト、Fairmormon.org がBYU紀要の記事を引用してこのような記事を載せていることに私は驚いた。「ジョセフ・スミス文書研究」がこのことを明らかにしたことの意義も大きい。中立的に、厳密に検証していくと、保守、進取の陣営とも同様の判断・結論に行きつく例ではないかと思う。
情報源:
https://www.fairmormon.org/answers/Jesus_Christ/Date_of_birth
Jeffrey R. Chadwick,"Dating the Birth of Jesus Christ,"Brigham Young University Studies," Vol. 49, no. 4 (2010), 28–29, n. 12.
参照 当ブログ 2012.04.06 イエスの誕生4月6日説を卒業している私
>LDS教会の保守的サイト
保守のわたくしからみるとFairmormonはリベラルに見えるのですがw
>「教義と聖約」20章1節が元の文言には含まれておらず、後におそらく教会歴史家ジョン・ホイットマーによって加えられたことが明らかにされた。
すごい情報ですね。
にゃらば、それが正解となるんではと思ったり・・・・
1833版戒めの書ではその1節はただ4月となっており、また端折った文になってて本文の字体とは異なっている。説明文みたいな感じになるか。
1835年版では、やはり20章第1節そのままですよ
ね(2節くらいに分けてるかな)・・・
こちらで、スキャンしたのが
1833は、章番は、XXIV(24)
1835は、II(2)
http://mit.irr.org/scanned-images-of-entire-1833-book-of-commandments-and-1835-doctrine-and-covenants
物事を明確にしないと不必要な論争がありますし、啓示というものを聖徒が誤って捉えてしまうのではないかと危惧します。
ものごとが明らかになるのは良いことですが、なぜ今まで放っておかれたのか・・・その点が理解できません。
2010年のBYUのjeffrey-chadwick教授の論文では従来のヘロデ王の死紀元前4年のに固執してる感じ・・・目新しいことは言ってなさそう。
ヘロデ王の死の前に起こった月食なんですが、このジョージア州オグルソープ大のクレイマー物理学教授の月食情報をもとにした主張が2014年聖書考古学協会への投稿があって、興味深いコメントが続いたりしててます。
https://www.biblicalarchaeology.org/daily/people-cultures-in-the-bible/jesus-historical-jesus/herods-death-jesus-birth-and-a-lunar-eclipse/
http://blog.goo.ne.jp/yoriissouno/e/9aa7ec62c39d48695e9d7b88053d0fa5
ヘロデ schurer
https://search.yahoo.co.jp/search?ei=UTF-8&p=%E3%83%98%E3%83%AD%E3%83%87%20schurer
>「ジョセフ・スミス文書研究*」という企画が教会の歴史部で行われているが、それによると「教義と聖約」20章1節が元の文言には含まれておらず、後におそらく教会歴史家ジョン・ホイットマーによって加えられたことが明らかにされた。
まず「教会の歴史部」と言うのはどういう存在なのですか?
ただ単に、研究をするだけの部署?それとも、教会の教義解釈に影響を与えるほどの提言をするのでしょうか?
また、「明らかにされた」と言うのは、「教会が正式に認めた」と言う事でしょうか?
我々一般会員には、どのような方法で、この事が知らされるのでしょうか?
私の周囲の会員でも、大部分が「キリスト誕生紀元1年4月6日説」を信じています。
標準聖典にはっきりと書かれており、「モルモンドクトリン」と呼ばれるほどの、教義と聖約20章の記述ですから、単に歴史的解釈の間違いでは済まない気がします。
今後、モルモン教会は、キリストの誕生年をどう表明するのでしょうか?一般の聖書歴史学者の主張する、紀元前4年説をとるのでしょうか?
一方、紀元元年はキリスト教誕生よりずっと後の人間が間違って算出したものですが、当事は科学的な検証方法が確立されていたわけでもなく多くの人はずっと間違えて信じ込んできました。
・・・とここまでは常識的なことだと思いますが。
私が日ごろ不思議に思うのは、聖書を第一にするならその記述どおりイエスの誕生は紀元前と認めるべきはずなのに、なぜか人間が間違った可能性が高い計算結果の方をより重要に考えている人が多いことなんです。
ただ、モルモンの場合そうも言ってられないのは、「生ける預言者」の存在が有るからです。
標準聖典に宗祖が受けた啓示として書かれ、後の歴代の預言者及び教会幹部が、それを確認し、公式のテキストでも表明している。
その事が、実は間違っていました・・・ってなるとね・・・。
これは最近、大管長会(現在、教会の公式ウェブサイトに掲載されているすべての声明を承認しています)によって繰り返されました。
過去または現在の教会主任の声明が必ずしも教義を構成するとは限りません。単一の指導者が一度に行ったひとつの声明は、しばしば個人的ではあるが、よく考えられた意見であるが、教会全体に対して正式に拘束されることを意図するものではない。
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例えば敬愛するベドナー長老はこう断言しています。
https://www.lds.org/general-conference/2014/04/bear-up-their-burdens-with-ease?lang=jpn
今日は4月6日です。わたしたちは啓示によって,この日が救い主がまさに降誕された正確な日であることを知っています。
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これは個人的な私の信仰と異なりますが、だからといって使徒としての彼への尊敬や信頼が損なわれることはありません。
当然な事ですが、預言者たちは霊的な事柄以外では間違いも述べるし、様々な見解を持っているからです。
>ただ、モルモンの場合そうも言ってられないのは、「生ける預言者」の存在が有るからです。
>標準聖典に宗祖が受けた啓示として書かれ、後の歴代の預言者及び教会幹部が、それを確認し、公式のテキストでも表明している。
>その事が、実は間違っていました・・・ってなるとね・・・。
穿った見方をすると思われるかも知れないので言おうかどうかと躊躇っておりましたが、LDS教会の場合は何が何でも予言者の品格(という表現が適切かどうか分かりませんが)を守りたいという意思が働いているように思えます。
これも適切なたとえかどうか分かりませんが、その意識は日本人が天皇家を品格を守りたいのと似ているように思います。イギリスでは王室をネタにしたり茶化したりする文化があると聞きますが、日本でそれは不謹慎だと大部分の人が感じるような気がします。
教義と聖約20章1節が予言者の記述でなかったと認めることも、そうすることで予言者は正しかったのだが周囲の人間が余計な事をしたので混乱が生じた、予言者は悪くない、と言った方向に感情が働いているような気がします。
あくまで部外者の個人的な意見という事でお気を悪くされないようにお願いします。