
「教義と聖約」84章33, 34節(神権の誓詞と聖約)に次のように記されている。
「だれでも忠実であって、わたしが語ったこれら二つの神権を得て、自分の召しを尊んで大いなるものとする者は、御霊により聖められてその体が更新される。
これらの者は、モーセの息子たち、またアロンの息子たちとなり、アブラハムの子孫となり、神の教会となり、神の王国となり、神の選民となる。」(1995年、2009年6月印刷版とも)
この最後の部分に出てくる「教会」となり、そして「王国」となるという部分について以前から気になっていた。そして、今日、私が通う教会(高槻)の大祭司グループリーダーからこれはどういう意味なのだろうか、と折り入って問われた。「教会」については、「教会員」を指すことがあることに気付いていたが*、これを機に何冊か辞書に当たってみた。(*新約聖書でも末日聖典でも)。
結果は、「教会(church)」[原語ギリシャ語は ἐκκλησία ekklēsia] が、「信仰を告白した人々の群れ」の意から始まっていることが確認できた。また、「王国」(kingdom, βασιλεία, Basileia) にも「王が統治する領土または臣民」という意味があることが分かった(Vine, Expository Dictionary)。
従って、34節は「これらの者は・・・神の教会員となり、神の王国民となり・・」と読めることを確認できた。その方が通りがよい。実際、1957年佐藤龍猪(たつい)訳は「教会員にして王国の民となり・・」と訳出していた。
(ただ、佐藤龍猪が33節初めの magnify を「全力を尽くして遂行する」としたのは、意を尽くそうとした意図は理解できるが、釈義的には不正確な意訳であった。)
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