1 はじめに。
今年5月19日―23日、ユタ州プロボ市マリオットホテルで開催された第39
回モルモン歴史学会に出席した。この学会には1994年パークシティで開かれ
た時に出席して以来10年ぶりである。しかし、ユタには2002年ソルトレーク
シティで開かれたサンストーンシンポジウムにも来ているので、この種の会
に久し振りという感じはしなかった。歴史学会の方がずっと学問的な雰囲気
があると思われるが、この種の催しに出て最近感じるのは、知的な末日聖徒
とモルモニズムに関心のある教会外の研究者が打ち解けて、学会を心底楽し
んでいる様子である。活発な信徒も教会を離れた人、モルモニズムの信仰を
否定している人も成熟した研究者として、一つのコミュニティがそこに現出
していると見ることができる。
今回の大会テーマは「モルモンの文化的景観と物質文化」と題され、132
人が発表し、同時発表は6室に分かれて行われる盛況ぶりであった。以前よ
り恐らくは多少大衆化しているかもしれないがレベルは高く、会長など役員
も2年くらいで交代し、人材豊富で躍動している感がある。なお、この学会
には昼食会にセシル・O・サミュエルソンBYU学長(七十人兼任)が招かれて
スピーチを行なった。
また、BYUの古い記念建造物的な校舎(BYAcademy)を多額な寄付で図書館
に改造したり、ブリガム・ヤング大学のあちこちで増改築が行われていたり
する様を見ると、教会はアメリカではあるいはユタ州においては勢いがあり、
健在であることが感じられる。
(モルモン歴史学会会員 広島国際学院大学 現代社会学部 沼野治郎)
今年5月19日―23日、ユタ州プロボ市マリオットホテルで開催された第39
回モルモン歴史学会に出席した。この学会には1994年パークシティで開かれ
た時に出席して以来10年ぶりである。しかし、ユタには2002年ソルトレーク
シティで開かれたサンストーンシンポジウムにも来ているので、この種の会
に久し振りという感じはしなかった。歴史学会の方がずっと学問的な雰囲気
があると思われるが、この種の催しに出て最近感じるのは、知的な末日聖徒
とモルモニズムに関心のある教会外の研究者が打ち解けて、学会を心底楽し
んでいる様子である。活発な信徒も教会を離れた人、モルモニズムの信仰を
否定している人も成熟した研究者として、一つのコミュニティがそこに現出
していると見ることができる。
今回の大会テーマは「モルモンの文化的景観と物質文化」と題され、132
人が発表し、同時発表は6室に分かれて行われる盛況ぶりであった。以前よ
り恐らくは多少大衆化しているかもしれないがレベルは高く、会長など役員
も2年くらいで交代し、人材豊富で躍動している感がある。なお、この学会
には昼食会にセシル・O・サミュエルソンBYU学長(七十人兼任)が招かれて
スピーチを行なった。
また、BYUの古い記念建造物的な校舎(BYAcademy)を多額な寄付で図書館
に改造したり、ブリガム・ヤング大学のあちこちで増改築が行われていたり
する様を見ると、教会はアメリカではあるいはユタ州においては勢いがあり、
健在であることが感じられる。
(モルモン歴史学会会員 広島国際学院大学 現代社会学部 沼野治郎)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます