別冊 よもやまツレヅレ・・・

おもに名古屋と東京の食べ歩き日記。

『安斎(あんざい)』(荻窪)

2007年04月30日 | うなぎ(東京)
http://gourmet.yahoo.co.jp/0000955370/M0013001500/

年度明けの週末は、ン回目の結婚記念日とかさなり、
連れ立ってランチとお花見へ。

荻窪の「安斎」で、美味しいうな丼をいただきました。

線路沿いを少し離れ、変哲も暖簾もない一角の商店。
2階に掲げられた大きな看板だけが目印です。

親爺さんと女将さんに「こんにちは」と挨拶し、
靴を脱いで、日当たりの良いお二階へ。

気さくで居心地のよい、江戸前風なお座敷は、
卓が3つだけでも手狭な、こじんまりとした空間。


前日から予約し、若干数分前に到着すれば、
うわさの如くお時間どおり、
出来立てのうな丼二人前と白焼きひと皿が目前に。


(うな丼、白焼き:各3000円也)

安斎さんのうなぎの味は、
とにかく「うなぎ」本来の味を楽しみたい大人向け。
量としては、通常のうな丼並みでしょうか。

タレや調味に誤魔化されることなく、
うなぎの脂身とうま味がダイレクトに、
そしてとってもジューシーに味わえます。

白焼きに添えられた肝の蒸したのや、
吸い物に入った肝焼きも嬉しい。

ちなみに、本日のうなぎは、
三重県一色(いっしき)の養殖とのこと。

夫婦揃いでうなぎ好きの我が家としては、
なによりおめでたい一席、でした。

『賛否両論(さんぴりょうろん)』(恵比寿)

2007年04月30日 | 日本料理(東京)
http://www.zooom.jp/selection/44/
http://g.pia.co.jp/chefstory/01/

あわただしい平日の夜こそ喧騒を忘れて、
都会の隠れ家でゆっくり、食事を楽しんできました

美味しいもの通の知人が、多忙のさなかにかかわらず、
時間をかけて予約してくださったお店。



素材の味を大切にした和食のコースに、
食べ放題のデザートが大人気。

向こう4ヶ月先まで、予約がいっぱいだそうです。
これはとっても貴重で、幸先のよい新年度の予感…。

雰囲気のある店構えに、
店内は重厚ながらも気さくな印象。

個室へ通され、じつに4時間ほどもかけて、
心ゆくまでの歓談を交えつつ、じっくりと味わいました。

    

まずは、帆立と菜花のイチゴ酢がけ。

甘酸っぱいイチゴの風味は、
帆立との組み合わせがとっても新鮮。

新じゃがと白魚の揚げ物。

香ばしさが活きて、カリカリの歯ざわり。

湯葉真蒸(ゆばしんじょう)。

ほのかにかつお出汁の効いた椀に好くあいます。

ほたるいかのスモークとなめろう。

スモークのアイデアが素晴らしい、大好評の一品。
内側はとってもジューシーで濃厚でした。

桜鯛の桜海老和え。

お花見の季節に相応しい色合い。

豚のあぶり焼き ふきのとうのあんかけ。

まろやかなあんかけのほろ苦さも旬の味。

そして、若竹煮。

筍の柔らかさは無論、クセになりそうなお出汁も絶妙。

いぶりがっこのマスカルポーネチーズ添えと、
口直しのほおずき。

いぶりがっこにチーズが好くあうと、これも大好評。
ほおずきの、柑橘に似た深い甘みも印象的です。

お食事の〆には、鯛めし。

少し濃いめの出汁で、しっかりとした味わいになっています。
さりげなくお茶も添えられて、茶漬けにするのもご自由に。

そしてそして…、かの食べ放題デザートは、
結局、じつに7種類を見事に完食!



(※写真のほか、「杏仁豆腐」も)

小ぶりながら、「大葉のシャーベット」や、
「自家製つぶあん最中」「とり将プリン」など、
どれも捨てがたく、大切に味わいたい食後の幸せ

こちら女性陣はもとより、ご一緒した男性陣も然り、
「一か月分のデザートを食べつくした」ような満足感とのこと。

この後、数日間は甘いものをちょっと控えてみたりして…。

    

「賛否両論」は、とりどりのお料理が一品ずつ、
とても丁寧に運ばれてきます。
趣のある器はいずれも素敵で、目にも楽しめます。

お食事の量は、ちょうどよいくらいで、
満腹のほどはデザート次第。

コースメニューの内容は月間で2~3度は替わる、
というので、これは思わずリピーターになってしまいますね
実際に、その場で次回の予約をとらせていただきました。

満腹の矢先にも、次回を期待したくなる魅力満載のメニュー、
そしておおいに「賛成派」の私たち、だったのでした。

『ファンケルスクエア…』(銀座)

2007年04月30日 | カフェ&その他(東京)
【オーガニックカフェ・レストラン】
http://www.fancl.co.jp/fh/shopinfo/square_food.html
(ファンケルフードフロア内)
 ・B1…『ファンケル キッチンD』
 ・8F…『泥武士』

体に優しい「ご飯ものとお野菜」が食べたくて、
地階の『ファンケル キッチンD』で軽い夕食。

写真は、発芽玄米ボウルのセット。(1200円也)

発芽玄米に、数々のたっぷりお野菜、
そしてまろやかなあんかけが絶妙に似合う一品です。
野菜はトマトやカリフラワー、小松菜、豆類など…。


大根や人参の味噌汁に、ポテトサラダ、
それに、小さなデザートもついて、
まるで社員食堂か学食のごとく、
シンプルなトレイで運ばれてくるのが面白い。

地階にあるお店の壁面は、高い吹き抜けになっており、
水が滝様に流れて、水音とBGMに癒される空間です。

気がねが要らず、女性のおひとり様も多いこと。
居心地が良いんですね。

    

じつは先の休日にも、ファンケルスクエアを訪れて、
マイスター仲間と上階の『泥武士』でランチ。

「泥武士」:
http://r.gnavi.co.jp/a207401/

豊富なメニューに迷いつつ、
「小松菜のうどんとお野菜のランチ」をチョイスしました。
(1570円也)

葉物がたっぷりのグリーンサラダ。


国産小麦で、しっかり歯ごたえのうどんは、
ミネラル栽培の小松菜が練りこまれて、
上品なグリーンと食味が印象的。


季節野菜が、様々にアレンジされたプレート。
マリネやフライ、ボイルなどで、楽しめます。


泥武士のメニューは、
ひとつひとつのお野菜がとってもきれい。

「オーガニック&ナチュラルレストラン」、
といっても、野菜ばかりにこだわらず、
お肉やお魚の料理も、いろいろあります。

ランチはとってもお手頃なのに、
落ち着いて高級感すら漂う、都会的な店内で、
ゆったり食事ができるのはお得感もあり。

店員さん方が謙虚なのか、メニューのご説明は、
「お野菜のこだわりはそれほどでも」といったニュアンス、
…ですが、きちんといただける内容です。

『ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ』(六本木)

2007年04月30日 | フレンチ(東京)
http://www.nact.jp/restaurant/01.html
(国立新美術館内)

美術館上階のフレンチレストラン、
『ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ』にてランチ

国立新美術館を入ると、広大な吹き抜けの中央に、
巨大な、コマにも似た柱のかたまりがふたつ、
ひとつは2階、もうひとつは3階へとのびていて、
それぞれの頂上は、カフェとレストランのフロアになっています。

SF映画のセットを思わせるような、未来調の斬新さ。
そして、かの黒川紀章氏の強い情熱もひしと感じられる賜物。

土曜日の、11:30頃より並びはじめ、
入店できたのは13:30頃

およそ2時間のおあずけも、
せっかくの行列参加でいただくお料理には、
やはり喜びもひとしお

定番のランチコースをいただきました。

前菜には、グリーンピースの冷製スープ。

グリーンピースの爽やかさとクリーミーな味わいが、
とても春らしくて、親しみやすい一品。

別皿のクルトンはあえて加えずにいただくのが、
私なりの野菜ソムリエ式…。

メインはガンバス海老のポワレ、リゾットとともに。

焼き色が香ばしい海老の白身は、歯ごたえもよく、
海老の出汁とミルク風味の効いたソースも、
リゾットに好くあいます。

デザートは、イチゴのカルディナル風。

お皿にたっぷりのイチゴに、
バニラアイスとイチゴソースの組みあわせが嬉しい。

パンはおかわりも可能。
別注のエシレバターも添えて、さらに美味しく…。
(基本は2500円ですが、
 メニュー選択により、上記コースは3500円也)

お料理は、素材の食味も活かしつつ、
どちらかといえばしっかりとしたお味。

あくまでもフレンチへの親しみやすさを重視して、
敷居を高すぎないよう配慮した、お店側の思いやりが感じられます。

スペースを最大限に活用し、多数の座席を配置しているので、
広々とくつろぐ、とはけしていかないものの、
一面の窓際からみえる六本木の景観もまた、都会の新芸術。

フロアマネージャーの男性が、店内を巡回しつつ、
都度、お客様へ優しく声をかけている姿も印象的です

レストランは、フランスの大都市リヨンで、
自店の三ツ星を、40年以上も守り続けているポール・ボキューズ氏が、
日本のために海外初進出してくださったお店。

正統派フレンチを、カジュアルテイストで楽しめて、
しかもお手頃価格も、長蛇の衰えない魅力でしょうか。

仏料理初心者にも、そして上級者にも受容される、
そんな難しい課題を見事にクリアした姿かも知れません。

なんでも、6月頃にはまたメニューが替わるそう…、
カジュアルフレンチの新デザインがまた楽しみです。