別冊 よもやまツレヅレ・・・

おもに名古屋と東京の食べ歩き日記。

『アングレーズ』(荻窪)

2008年05月31日 | フレンチ(東京)
http://www016.upp.so-net.ne.jp/anglaise/

こちらの本業は、じつはケーキ屋さん

これまで数々のお店を務めてこられた、
ベテランのシェフパティシエによる、
心温まるお料理と、幸せいっぱいのスイーツ。

(メニュー)
 ・カブのスープ
 ・野菜とベシャメルソース クレープ包み焼き
 ・野菜のタルト(茄子・トマト・パプリカ)
 ・デザートのプレート
 (コース3500円也、税サ込、ドリンク別途)
  ※夜のコース営業日:要問合せ。ランチ:毎日営業。









予約して訪れたお客様のためだけに、
愛情をこめて作られるメニューの品々は、
どれもほんとうに大満足の味わい。

シェフのおすすめで、
スペインはカスティーリャ地方の赤ワインと。
フルーティな口あたりが印象的。

アルコールを飲まない同行の友人には、
同じワインを煮上げてハチミツを加え、
カクテル風にした、シェフ特製の思いやりの一杯…。

ジャガイモやしめじを美味しく包んだクレープ生地には、
ソースのコクにも好く合うそば粉が使われて。

クレープやタルト、パイなどは、
パティシエならではのメニューですね。

全粒粉のパンも、とっても優しい焼き上がりです。

デザートの美味しさはいうもでもなく、
今回は、グレープフルーツの緑茶とともに。
こちらも香りがよくて、ほっとできるひと口。

シェフパティシエという複合技だからこそ、
お食事もデザートも心から楽しめるお店です。

アングレーズとの出会いのきっかけは、
お野菜つながりでなにかとお世話になっている、
素敵な友人が、こちらのケーキ教室を紹介してくれたこと。

学校の製菓授業で悪戦苦闘し、自信喪失していた私を、
シェフは温かく出迎えて励ましてくださいました。

お菓子作りの楽しさや小麦粉類を扱うことの面白さが、
教えていただくにつけ、次第に感じられるように…

今の自分に課せられた枠の外にも目を向ければ、
視野も可能性も広げられることを、身をもって理解できて、
シェフの梅原先生にも、友人にも心から感謝しています。

『ポール・ボキューズ』(銀座)

2008年05月31日 | フレンチ(東京)
http://www.hiramatsu.co.jp/restaurants/paulbocuse-ginza/
http://r.gnavi.co.jp/p365303/

およそ一年ぶりに、今回は銀座マロニエゲートにて

昨春に国立新美術館で味わった、
グリーンピースのスープとガンバス海老のお料理が気に入って、
コースは結局、よく似たチョイスになってしまいます。

(メニュー)
 ・グリーンピースのスープ
 ・ガンバス海老のポワレ リゾットと共に
 ・仔羊のナヴァラン 春野菜と共に
 ・ムッシュ ポール・ボキューズのクレーム・ブリュレ
 ・コーヒー
 ※プリフィクスランチコース:
  (基本3780円也税サ込、ドリンク別、上記は4880円也)







(参考)前回の訪問はコチラ

前回はいただかなかった肉料理は、やわらかな仔羊で。
コクのあるトマトソースの旨みが印象的で、
お肉やお野菜ともとても好く合いました。

スープもリゾットも、しっかりとして大好きな味わい。

六本木の店舗では、
美術館の最上階に客席だけが設けられた空間で、
厨房の様子は、ほとんどうかがい知れず。

今回のマロニエゲートでは、
厨房スペースが客席から通路を挟んで面しているので、
調理人達がスタイリッシュに働く姿がよく見えます。

男性陣に混じり女性も数人の構成で、
みんな、むだのない目まぐるしいスピード感が、
とにかくうっとりするほど格好良い…

ポール・ボキューズ氏の日本展開はすでに4軒。
(店舗…六本木、代官山、銀座、丸の内)

昨年の初上陸からは、とても足早な印象ですが、
たとえどこへ出かけても、
今後も、変わらない美味しさが味わえるといいですね

『ラ・ターブル・ド・コンマ』(駒沢)

2008年05月31日 | フレンチ(東京)
http://www.comma.co.jp/
http://www.zooom.jp/90001871/
※東急田園都市線駒沢大学駅下車、徒歩5分

以前からお野菜のコースが気になっていたフレンチは、
国道246号線沿いに凛と建つ、ビルの1階に。

テーブルに通されると、広々とした庭園に面して、
喧騒とは無縁の優美な空間が感じられます。

魚料理のついた野菜コースをいただきました。

(メニュー)
 ・二種のチーズをのせたサクサクのパイ
 ・フレッシュトマトとサワークリームのサラダ
 ・アンチョビを練りこんだクロワッサン
 ・空豆づくしのひと皿(タルト、ポタージュ、蛙もも肉のグリルと)
 ・白アスパラ、ほっき貝、芝海老の煮込み仕立て(蛤と穴子のスープ)
 ・尾長鯛のポワレ 山菜のフライ添え(しどけ、ぼん菜、たらの芽など)
 ・数種の野菜の蒸し煮(人参、大根、セロリ、グリーンピースなど)
 ・胡麻づくしのデザート(アイス、ブランマンジェ、シュークリーム)
 ・コーヒーに野菜のチョコレートを添えて
 (7000円也、税・サ別、ワイン別途)











白ワインは野菜の煮込みにも合う、
仏ブルゴーニュの「サン ヴェラン」と。

ゆったりと運ばれてくる、それぞれのひと品に、
独立したストーリーが感じられ、飽きのないひととき。

空豆づくしも、煮込み料理も、
お野菜本来の味わいがひきたちます。

フライにされた、しどけやぼん菜の緑色が、
大皿にまるで絵画のように鮮やかに描きだされて、
とっても大胆で香ばしく、ポワレにもぴったり。

パンはライ麦や全粒粉を使った種類があり、
お料理のソースにも好く合います。

この日「ラ・ターブル・ド・コンマ」が、
何度でも行きたいお店として強烈な印象を残したのは、
じつは帰りがけのできごと。

不覚にも、
夫婦揃って傘を置き忘れたまま店を出てしまい、
最寄りの改札へ向けて歩いていたところ、
後ろからバタバタと走ってくる音が…。

なんとお店のギャルソンが、忘れた傘を持って、
駅の地下道まで走って来てくれたのです。

店内では、メニューの読み上げにも緊張し、
声がやや震え気味だった、若手のギャルソン。

でも彼の背後には、お店がお客様に伝えようとする、
どこまでも誠実なサービス精神がしっかりと垣間みえて、
心から嬉しい気持ちになりました