天幕の夏興行が終わって一ヶ月。
次の作品がもうすぐ本番を迎える。
ものすごく久しぶりに、役者として外の劇団の作品に参加している。
天幕の芝居でも出演するけど、脚本書いて演出もやってっていうのとは
やっぱり肌触りが全然違う。
みんなで一つの作品を作っているというのは変わらないのだけど。
今回の芝居は、零戦のエンジンを作った設計士たちのお話。
革新的なエンジンを作ろうと奮闘し苦悩した男達の姿。
彼らが囲むのは研究室の中にある机で、
立ち向かうのは、資料や数字や、設計図だ。
けれどそこには、戦争という大きな影が横たわっている。
僕自身は、太平洋戦争を扱った作品に関わるのは初めてだ。
当時の空気や、人々の心の中は、想像するしかない。
今の僕では理解が追いつかないほどに、
ぐちゃぐちゃして狂気に溢れた時代だったのだと思う。
少しでも深く考えたくて、靖国神社に行って来た。
その入り口にあったのは、大きな零戦。
プロペラの付け根に、稽古場で何度も想像した、エンジンがついていた。
そしてその奥、資料館にあったのは、戦争の事実。
死んでいった人々の存在していた証、そして願い。
生きたいと願う、気持ち。
それはもう、想像するしかないのだけれど。
確かに起こった過去。日本に起こった過去。
きっと、その8月も暑かったのだと思うのだ。
昭和88年の8月の今日と同じように、日本は暑かったと思うのだ。
こんな風に考える機会を与えてもらったことを感謝することしきりである。
残りの稽古を、大事に噛みしめていこうと思うのだ。
暑い夏の、熱いお芝居です。
どうぞ、見に来てください。
LiveUpCapsules 「空を飛ぶ」
@SPACE雑遊
前売り2,500円 / 当日2,800円
8月22日(木)19:30
8月23日(金)19:30
8月24日(土)15:00/19:00
8月25日(日)15:00
8月26日(月)19:00
ご予約は、こちらから↓
http://ticket.corich.jp/apply/47199/003/