ある結婚式のテーブルを飾った生け花(ブーケ)
式を終えて持ち帰ったブーケを大切にして水やりをしていたそうです。
しおれた花は一本ずつ抜いて行って、最後まで見守っていると、
最後になんと、花束の間に添えられていた緑葉の蔦だけになったというのです。
しかもこの蔦は根を張ったらしく、かわいらしい新芽も伸びてきた。
若い夫婦は、これを育てて自分たちの生活の糧にしようと思いました。
スポンジから抜いて小さな植木鉢に植え替えたのだそうです。
ところがそれがよくなかったのか、それから成長が止まり、とうとう枯れてしまったというのです。
ちょっとがっかりしている話を聞いて、
では、ブーケを絵にして残してみたらという事で、花束をのしてんてん絵画にすることに、
上の画像から絵を起こすことになりました。
とりあえずキャンバスに鉛筆を走らせる。
さて、何かが足りない。
新婚さんの未来を祝福する気持ちと、円満な家庭を願う心の現れが欲しい。
そう思って見ていると、どうも花束の球体が不安定に見えてくるのです。
しかしこの不安定は、生身の人間の証し、不安定の中で安定を見出さなければ幸せな家庭は望めないだろう。
不安定を認めつつ、よき家庭を希望するものはないのか。
数日作品を見つめながら暮らしていました。
するとやってくるのです。不思議ですが突然風景が見えてくる。すべてに納得できる形が頭にひらめく。真円を描けばいいと。
これでやっと心が落ち着きました。
私にとって良い作品とは、いつ見ても新鮮で幸せな気持ちが起こってくるもの。
この真円は、若い二人にとって良いはなむけとなると確信できる一枚になりました。
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皆様の心の後押しが出来ればと思っています。
皆様の心の風景を題材にいただき、出来れば注文絵画を実費で描きたいと思いますので、ご用命の方は当ブログ メッセージを送る からお便りお寄せ下さい。いつでもお待ちしております。
のしてんてん絵画に興味ある方は、インスタグラム「のしてんてん」 から絵画集をごらんください。
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