スペインでの生活にメルカード(mercado 市場)は欠かせない。
人々の徒歩生活圏内に必ずあり、彼らの食をググッと支えている。
15年前にバルセロナに住んでいたことがあるが、そのときの住まいはメルカードの隣にあった。
毎日まるで義務であるかのようにそこに通い、つたないスペイン語で泣きそうになりながら買い物をした。
近くのスーパーに行けば言葉を話せなくてもいくらでも買い物ができたのだが、それじゃあ女がすたると思っていた。
スペインのおばちゃんにしっかり混じって肉や魚を買う。
これこそスペイン生活の醍醐味だと。
サバイバル・スパニッシュとはこのこと。
生きてゆくために(大げさ?)食べ物の名前はまず最初に覚えた。
肉は、何の肉のどの部位を何グラムどのように切ってもらうかを伝えなければならない。
慣れるまでに相当時間がかかった。
けれどそのおかげで少しだけスペイン人の生活に触れることができた気がする。
そして今もマドリッドで相変わらずメルカードに通っている。
どこのメルカードもそれぞれに面白い。
その中で日本人に一番知名度が高いのが「メルカード・デ・チャマルティン(Mercado de Chamartín)」だ。
ここには大きな魚屋があって、新鮮なマグロが売られているのだ。
マグロの刺身といっても、日本のように四角いサクではない。
胴体を5枚に下ろした、つまり身の部分の4分の1がデデンと氷の上に乗っかっている。
そのでっかい三角の身を輪切りにして買う。
それを見て初めて知ったのだが、そうして輪切りにしてもらうと赤身の部分と脂の多いトロの部分が一度に味わえるではありませんか。
すごくお得感が。
それで1キロだいたい30ユーロ弱。
日本ではキロ単位で刺身とか買わないし、輪切りで買わないし、いったい高いのか安いのかよくわからないが、うまい。
日本の冷凍の刺身よりずっとずっとうまい。
サーモンも新鮮なので刺身でイケる。
難点はいつもすごーく混んでいることだ。
そのメルカードには他にも魚屋が何軒かあるのだが、マグロ屋だけが異常に混んでいる。
番号札を取ると、げげっ、40人待ちだ。
待ち時間に肉や野菜を買っておく。
スペイン人も結構マグロを買っている。
プランチャ(plancha 鉄板焼き)にするのだそうだ。
焼いちゃうんだ。
ま、それはいいけど全部買わないでよ、残しておいてよ。
いつも順番を待ちながら祈る。
無事マグロをゲット。
でもおいしそうなとこをスペイン人にごっそり持っていかれちゃって、ちょっとスジの多いしっぽの方しか残ってなかった。
まあいいか。
今晩はゲストを呼んで手巻きパーティーだ~!
でもアニサキスが怖いって最近みんなが騒ぐからちょっと遠ざかっているけど。
4月からお料理教室に月に一度通うの。
またレポートするのでお楽しみに。
P国のエンプレスのように「黒い肉!何の肉?」と近づくと一斉にぶーんハエが飛んだりはしてないの?
やはり、マグロをスペイン人も食べるのかぁ?日本のマグロが高騰するわけね…
でも、九州人はあまりマグロは食べません!やはり、鯛!あとは、あじ、さば、ぶりと青魚が多いかな…
冬だからかな?
夏はきっといるよ。
青魚いいねえ。
あじやさばを塩焼きで食べたいんだけど、コンロがオール電化されていて網で焼けないの。
ベランダでバーベキューしかない!