スペイン母子家庭生活奮闘記☆毎日ドキドキ@マドリッド

夫の仕事でマドリッドにお引越ししたものの、諸事情によりスペイン内別居生活。
母は毎日がんばるよ!

ワンコのゆず

2007年11月14日 | ワンコとの生活

いろいろ考え迷ったが、ついにワンコを飼い始めた。

スペインに赴任が決まった時、日本を離れることを嫌がる子供たちを説得するのに「一緒に行くなら犬を飼ってあげるから」と、犬をエサにして釣った父と母。
約束した以上は守らねばならぬ。
着いた翌日から犬さがしが始まった。

スペインのペットショップは、日本のようにガラス張りになったショーケースに数種類の犬や猫を陳列して売るというタイプのものではない。
実際ショップに行っても1匹か2匹ヨークシャーテリアあたりがいたりするくらいで、あとはエサや首輪などが売られているだけである。
動物を小さな箱に閉じ込めてさらしものにし強いストレスを与えるのは、動物愛護の点からもよろしくないということなのだろうか。
あちこちのショップを回ってみたがどこもそんなふうだった。
欲しいペットのタイプがあれば、店に伝えて取り寄せてもらうこともできるらしいが、息子の飼いたがっていたミニチュアダックスフントは日本であれほど人気なのにもかかわらず、どういうわけだかあまりスペインの市場に出ていなかった。
子供たちはがっかり。
他のワンコも考えてみたが、でもこの先十何年も一緒に過ごすペットなのだから妥協はしたくないと息子は主張。
そしてビックリするほどあっさりと「スペインではあきらめる。」ということになった。

拍子抜けしたのは私である。
子供たちの「ワンコ計画」に乗せられているうちになんだか知らず知らず私こそがワンコを飼うことを楽しみにしてしまっていたようだ。
子供たちには「イヤだイヤだぁー!絶対ワンコ飼いたいの~!!」とダダをこねてほしかった。
「しょうがないわね~。」とか言いながら「約束だったもんね。」ってことでなんとしてでも納得のできるワンコを探す努力をする。
そんな図式が頭にあったのに。



それから1年が経った。
あきらめの悪い私は密かにインターネットでスペインのブリーダーを探していた。
ダックスがいないのなら何か他のかわいくて初めてでも飼いやすいワンコはいないか、情報を集め勉強した。
そしてやっぱり日本で人気のトイ・プードルはどうかと考え始めた。
ブリーダーさんと連絡をとり、希望のワンコを決めてそれとなく夫や子供たちの反応をうかがう。
娘は大賛成。
息子も妥協はしたくないと言ったものの、やっぱりとりあえずワンコが飼えるならまあいいか、と思ったらしい。
そして約束を守れずにいることをすまなく思っている夫も納得した。



かくして10月末のある日、生後2ヶ月半のトイ・プードルの女の子が我が家にやってきた。
名前を「ゆず」とつけた。


つづく