世態迷想・・抽斗の書き溜め

虫メガネのようであり、潜望鏡のようでも・・解も掴めず、整わず、抜け道も見つからず

肩書き

2018-03-17 | 組織が悪魔になる時

📌

 日本人は、社会の形を作り始める古き時代から、

最も肩書きに拘ってきた民族であると思う。

どの時代の階級社会であっても、

この社会の代表は天皇であり続けている。

民族の歩いてきた歴史の道筋はそこにしかないと信じ続けている。

朝廷の権威がかなり失墜しても、

武家の圧倒的な支配が何百年間続いても、

天皇に取って変わろうとしていない。

ひたすら天皇からの叙任に拘るのである。

叙されて、初めてその立場が公の権威となる肩書きであり続けた。

叙任なしでは、

自他共に武力を持った野合集団としか認識しなかったのだろう。

歴史の長い国の社会形成にあって、そのことに不思議を覚えてしまう。

大陸に見る民族抗争の多発の歴史と比しても、

民族移動が極めて少ない島国で、

なぜそこまで一点の求心が必要だったのだろうか。

日本は、そういう肩書きの誇示が千年を超えて尊重されてきた社会である。

実勢、実力と関わりなく、千年を超えて日本人に染みついている。

 

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