信助さんのオーディオ

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人間の限界

2009-08-09 09:30:38 | Weblog
他にシカゴの美術館で思ったのは、人間の限界。

体系的に作品が並べられているから、余計そう思うのかもしれないが、良いコンセプトは必ず「まね」されると思った。一つの部屋には似た作品ばかり並んでいる。どれがオリジナルのコンセプトかは私には分からない。その部屋にオリジナルの作品はない可能性もある。会話するのに言葉が必要なように、使う言葉が一緒なだけなのかもしれない(私は美術に詳しくないので、この辺のことは何とも言えない)。しかし、私にはそれらが「まね」として写り、人間(アイデア)の限界を感じた。

あと、何かの象徴として同じ素材がよく使われて、またかという感じで滑稽だった。例えば、「目」。目に特別な意味が分かるのは分かるが(私は目の研究者なのだが)、中学生とかも使いそうだし、プロだったらもうちょっとひねった方がいいのではないかと思った。人間の表現力の限界かなぁと思った。

モダンアートのフロアでは、作品のほとんどが理解できなかった。速くこのフロアを抜けたいと願った。このフロアで思ったのは、私の理解力の限界。他に思ったのは、モダンアートを突きつけていくと、「無」、「有」、「線」、「点」などに行き着きそうな気がした。そうすると、子供が定規で線を書いたものと違いがないのではないか。そこへ行き着く経過が重要視されるのなら分かるが、そうすると作品としての存在価値はあるのか?

作る側と見る側に限界を感じ、芸術によって、世界・万物が理解・共有されることはないのだなと感じ、結局人間の出来ることって、この程度なんだと思った。私が過度の期待を芸術にしていただけかもしれない。

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