さくらんひめ東文章

指折って駄句をひねって夜が明けて

名残の歌舞伎座 -12-

2010年03月23日 | 名残の歌舞伎座
定式幕

歌舞伎を上演する劇場に常設されている引幕のことで
この三色を見ると誰でも歌舞伎とお煎餅を連想しますね(笑)


江戸の中村座、猿若勘三郎が、幕府の御用船の音頭取りを行った褒美に
拝領した帆布の柄を引幕に使ったのが、
そもそもの「定式幕」の始まりともいわれている。

幕府の認定の格式ある芝居小屋だけに、引幕が許されていて、
それ以外の芝居小屋や見世物小屋では上下に開閉させる緞帳を使っていたので
格下の芝居を「緞帳芝居」と呼んでいたらしい。

中村座は下手から白・柿・黒ですが、歌舞伎座は下手から黒・柿・萌黄、
ちなみに国立劇場は黒・萌黄・柿。

歌舞伎座は江戸三座の内の森田座の配色で、国立劇場は市村座の配色。

恥ずかしながら私は、そんなことも「歌舞伎検定」を受験するまで知らなかった(汗)。
そういえば、歌舞伎検定のロゴにもこの三色のマークが入っている。

開幕近くに柝がなって、この幕が開ける準備でゆらゆらとゆらめき出すと
私の気持ちはいつも高鳴る。