ナノテクノロジーニュース

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ナノ粒子を組み立てて:メモリスターやセンサーを

2012-04-14 | 報道/ニュース

アメリカのノースウェスタン大学の研究グループが開発したオン・ワイヤー・リソグラフィ(on-wire lithography,OWL)と呼ばれる手法を用いると、ナノワイヤーを一直線上に5から数百ナノメーターのギャップを開けて並べることが出来る。このギャップを別のナノ粒子で連結すると、いろいろな新しい応用が可能となる。

抵抗、キャパシタ、インダクタアに次ぐ第4の回路素子と呼ばれているメモリスターとは、一方向に電流を流すとオンとなり、逆方向に電流を流すとオフとなる回路素子である。ナノサイズメモリーなどの興味からこれまでいくつかの研究がなされていたが、いずれも酸化物など無機材料を用いるものしか開発されてなかった。メモリスターを構成出来るたんぱく質などの生体物質に興味が持たれていた。

シンガポールの研究グループは、OWLで作成した金ナノワイヤーの12nmのギャップを、鉄を含むferittinと呼ばれるたんぱく質を含む分子で結合し、メモリスタートして機能することを見つけた。この研究結果は、生体物質がメモリスタートして利用出来ることを明らかにしただけではなく、生体物質中の記憶の機構について手がかりを与えるものと期待されている。
http://www.nanowerk.com/spotlight/spotid=22762.php

ノースウェスタン大学と韓国の共同研究グループは、OWLで作成した金ナノワイヤーの10nmより狭いギャップを、下図のように多くのカーボンナノチューブで接続することに成功した。ギャップの大きさが生体分子の大きさと同程度であるので、バイオセンサーとしての期待も大きい。

                            
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