細胞膜のイオンチャネルは、生物体が健康を保てるよう細胞膜を通過出来るイオンを制限する。イオンチャネルはタンパク質の集まりで、ナノポアー(12/20参照)の存在と化学反応や電気信号によって通過出来るイオンが制限されている。このような性能を持つナノポアーを人工的に作り出そうと試みられていた。
中国、アメリカの共同研究チームは、ドーナツ形の分子を積み重ねカーボンナノカーボンのような円筒状のチューブを作成し、これらをさらに化学結合によって束ね、1ナノメーターより小さいポアーを持つ膜を形成することに成功した。このようなナノポアーは、溶液中でセルフアセンブリ(5/3参照)によって形成される。チューブの直径は0.88nmである。このナノポアーは、カルシウムイオンと水を通すがナトリウムイオンやリチウムイオンは通さないという。
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ドーナツ形の分子の積み重ね方を変えることによって異なったイオン選択性を持たせることが出来るという。この研究に用いられた手法は水の浄化や分子フィルターなど広い応用の基盤となるものと期待される。
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