ナノテクノロジーニュース

ナノテクノロジーは日進月歩である。その全貌がわかるよう、日々飛びこんでくるニュースを中心に説明する。

ナノテクノロジーと分子生物学:食品衛生にも

2011-12-12 | 日記

Nanowerkに分子生物学(ミクロ生物学)とナノテクノロジーとの関連を記述した明快な解説が載っていたので紹介しておこう*。まず興味があるのは下図である。この図を見ると、生物の世界はナノの世界であることが明白であろう。

                                 
                            

細菌もナノモーター(9/17,10/11,11/8参照)を持つナノマシンであるという。また細菌がその成長の元となる菌糸を形成する過程は自己アセンブリであるという。また、ウィルスはウイルス核酸とそれを取り巻くカプシドと呼ばれるたんぱく質の殻とからなる。ウィルスが細胞の外にあるときはカプシドがウィルス核酸を保護しているが、細胞内に入るとカプシドが崩壊し核酸が増殖を始める。この現象はセンサーで分子を識別した後自己アセンブリが起こっていると解釈出来る。そのほかにも自然界で起こっているナノテクノロジーの例をいくつか挙げたことがある(10/5,11,12/11参照)。

ナノテクノロジーの課題の一つはナノサイズの有機および無機物質を作り出したり改造したりすることであるが、遺伝子変換などはすでにこのようなことを実行しているもので、ナノテクノロジーと呼んでもよかろう。このように、ナノテクノロジーは分子生物学と深い関係を持っている。

この解説では、さらに食糧、医療(9/27,28,11/13,12/2参照)、水(9/8,10/1,4参照)に関するミクロ生物学へのナノテクノロジーの寄与が述べられている。食糧に関しては、食糧中のごく微量の病原体を検出出来ることが特徴である。たとえば、アメリカのPurdue大学の研究者たちは、蛍光を発するナノ粒子が病原体に付着するとその色を変えることを利用しようとしている。この方法を用いると微量の病原体を即座に検出出来るという。

*http://www.nanowerk.com/spotlight/spotid=23695.php?utm_source=feedburner&utm_medium=email&utm_campaign=Feed%3A+nanowerk%2FagWB+%28Nanowerk+Nanotechnology+News%29


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