ナノテクノロジーニュース

ナノテクノロジーは日進月歩である。その全貌がわかるよう、日々飛びこんでくるニュースを中心に説明する。

ナノ接着剤

2012-03-07 | 報道/ニュース

カリフォルニア大学の研究グループは、厚さ数ナノメートルの接着剤で、2種類の材料を強く接着出来ることを明らかにした。接着性がきわめて強く、半導体を接着した場合、引き剥がそうとすると半導体が先に壊れるという。

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接着剤に用いられた材料は、ポリジメチルシロクサン(PDMS)である。この材料はシリーパティーやシリコーングリースの主要材料である。他の材料と良く接着することは以前から知られていた。研究グループは、厚さ数ナノメートルのPDMSに特殊な酸素処理を施すことによって、他の材料との接着性が生じることを見つけた。

このナノ接着剤の特徴は、広い範囲の材料に適用出来ること、接着剤の量が少なく材料の表面構造に大きな影響を与えないこと、接着剤をプリントすることにより局部的な接着が可能であること、接着操作が単純で広い応用範囲を持つことであるという。ただし平坦な材料しか接着されない。シリコンチップを積み重ねる3次元エレクトロニクス(12/14参照)において、シリコンチップ・支持台間の接着への利用が考えられている。このほか、タイルへの接着など日常生活にも使用可能であるという。