5月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。5月はバラの花の種類が一番多い月で、新緑の季節でもあります。5月は140品種ほどの花木や鳥の撮影できました。毎月恒例の記録として8~9回に分けて投稿します。
ザ・カスケーズ 悲しき雨音 (訳詩付き)
本州、四国、九州に分布し、日当たりのよい山野の湿地や田のあぜなどに群生する多年草。
全体に大きく、高さ50~90cmほどになります。茎は太く、中空で柔らかく、直立しています。
新葉には毛が多いが、その後脱落し無毛になる特徴があります。4~6月、茎頂にキク状の黄色い花を6~30個咲かせます。
根元にロゼット状につく根生葉はヘラ形で明瞭な葉柄があるが、茎葉には葉柄はなく、披針形で先端はとがり、茎を抱くように付きます。
沢や湿地に自生するサワオグルマの名は、乾燥した山地に自生するオカオグルマと区別する意味でつけられました。
<サワオグルマ(沢小車) キク科キオン属>
5/2 つくば実験植物園
九州~北海道の山地・亜高山の渓流沿い・湿原の縁などに分布する落葉低木。
初夏、白い花をたくさん咲かせるので見応えがあります。実が熟すると美しい瑠璃色となり、存在感を増します。
花や葉がバラ科のウシコロシ(カマツカ)に似ているので、別名「瑠璃実の牛殺し(ルリミノウシコロシ)」と呼ばれます。
狭い沢の上に枝葉を伸ばし、沢にフタ(蓋)をしたような状態になるので、命名されたようです。
<サワフタギ(沢蓋木) ハイノキ科ハイノキ属>
5/2 つくば実験植物園
ブラジル原産の常緑低木です。花は朝咲いて翌日には散る1日花で、鮮やかな紫色の花が次から次へと開花します。
まるでクモが歩いているように見える雄しべの形から「ブラジリアン・スパイダー・フラワー」の別名もあります。
和名の由来は「紫紺色の野牡丹」で、アジアを中心に分布する別属のノボタンより、花色が濃い紫色であることを意味します。
<シコンノボタン(紫紺野牡丹) ノボタン科シコンノボタン属>
5/2 つくば実験植物園
日本全土に分布し、人里の路傍や畑地、山間の崩壊地などの裸地に好んで生えるキク科の多年草。別名イワニガナともいいます。
4~6月、葉の間から長さ10cm程の茎を伸ばし、先に径2cm内外の黄色の花を多数つけます。
畑や土手などに生い茂っている様子が、あたかも地面を縛りつけているような状態に見えるところから本種の名前がついたと言われています。
<ジシバリ(地縛り) キク科ノニガナ属>
5/2 つくば実験植物園
中国南東部、台湾、朝鮮半島に分布するバラ科シモツケ属の落葉低木。名前の由来は、八重の小花を貝のしじみ(蜆)の中身に見立てたことから。
分布域は山地や丘陵の雑木林や、やや岩の多い場所にあり、日当たりの良い場所を中心に自生しています。
4月~5月頃の花期になると、前年枝の葉腋から花序を出し、小さな花を多数咲かせます。一つの花序は2~3㎝程度の長さで、3~6個の花を付けます。
<シジミバナ(蜆花) バラ科シモツケ属>
5/2 つくば実験植物園
ハワイ、太平洋諸島原産。ハワイではイリマと呼ばれ、オアフ島の島花に指定されているレイフラワーです。
小型のハイビスカスといった感じで、明るい葉の色と鮮やかな黄色の花は、とてもきれいです。
イリマの花で作られた花飾りのレイは昔から「ロイヤルレイ(王族のレイ)」とも呼ばれ、上流階級の伝統的な贈り物として親しまれ、幸福のシンボルとされています。
<シダ・ファラクス アオイ科シダ属>
5/2 つくば実験植物園
北アメリカ西部原産の毎年咲く多年草です。茎は立ち上がらずに横に這うように広がって4~5月に花を咲かせます。
シバザクラの園芸品種の一つで、花色は昔から親しまれている淡いピンク色で優しい印象を与えてくれます。
芝桜の品種の中でも、生長が遅い方で、育てやすい品種の1つです。他品種と比較して冬季でも葉が比較的きれいな緑を保ちます。
<シバザクラ「オータムローズ」 ハナシノブ科フロックス属>
5/2 つくば実験植物園
ヨーロッパ、特にドイツで薬用にされる一年草のハーブです。可憐な白い花にはリンゴのような香りがあり、風邪、頭痛、下痢などに薬草茶として利用されてきました。
直径2cmほどの花は、成熟するにつれて黄色い中心部が盛り上がり、白い花弁が反り返った形になります。
黄色い部分は中空で、つまむとフルーティーな甘い香りがしますが、葉には香りはありません。
本種の花はローマンカモミールとよく似ていますが、葉には芳香がないことで簡単に識別できます。
<ジャーマンカモミール キク科コシカギク属(シカギク属)>
5/22 北柏ふるさと公園
ごく当たり前に日本でも自生していまが、元々は中国原産の植物で古くに日本に渡来してそれが野生化したと言われています。
開花時期は3~5月頃。茎を斜めに伸ばして、その先に白地に青い斑点が入る花を多数咲かせます。
花は短命で一日でしぼんでしまいますが、次々と新しい花を咲かせます。雰囲気としてはアヤメの色を薄くしたように見えます。
漢字では「射干」とも書くきますが、これは中国では檜扇(ヒオウギ)を指す言葉です。別名を胡蝶花(コチョウカ)ともいいます。
<シャガ(射干) アヤメ科アヤメ属>
5/2 つくば実験植物園
シャクナゲはツツジと同じく、約800種もあるといわれる常緑性の花木で、日本には古来から豊富な自生種があります。
シャクナゲの野生種は元々ヒマラヤと中国の高山や北国の涼しい地域を中心に自生しており、 暑さに弱く日本の平野部で育てるのが困難でした。
本種はずばぬけて暑さに強い種類で、 街中でも見ることができます。春に鮮やかな濃いピンク色の花をたくさん咲かせます。
日本の和田弘一郎氏の作った本種は、イタリアやインドの暑い地域に生える親を持ち、ずばぬけて暑さに強い品種となりました。
<シャクナゲ「太陽」 ツツジ科ツツジ属>
5/2 つくば実験植物園
今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。
「5月の花のアルバム⑦」10品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「5月の花のアルバム⑧」に続きます。
少し変わった形で私も分かるんですが、
ジャーマンカモミールは、葉には芳香がないんですね
良く、観察されいますね😵
シャガ、
初夏を感じる花、一気に咲き、消えていく。
季節の移り変わりを感じさせていただきました。
>おはようございます^^... への返信
attsu1さん、おはようございます。
コメントありがとうございます。
カモミール、独特の形をした面白い花ですね。ジャーマンカモミー
ルの花には香りがあり、葉には無いのですよね。ローマンカモミー
ルは花も葉も香りがあります。
シャガ、とても爽やかなイメージの花ですね。今の時期、どこの公
園に行っても見かける花です。それだけ人気があり、育てやす花な
のでしょうね。
おはようございます。
今朝は晴れやかな札幌です。
5月もたくさんの花を撮影されていたのですね!
サワフタギ
今年初めて見つけました。
とてもかわいらしい花が魅力的😄😄
>だんちょう... への返信
だんちょうさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
関東地方も梅雨入りしてから、1~2日を除いて雨があまり降りませ
ん。豪雨はご免ですが、そこそこ雨も降って欲しいものです。
だんちょうさんはサワフタギを何度も見ているようですね。私は今
回初めて見ました。白い花がたくさん咲いて見応えがありますね。