小さな額

今年の「小さな額」はじめ。

いただいたオーダーに取り組みながら
ありがたいなぁといろんなこと、思いました。

この頃の、私のつくる額は、
前につくる額とは違っていました。
この頃、つくる額も、もちろん好きです。
どの額も大切です。
ただ、なにが違うかというと、
前は、自分の胸に湧いた（多くは自分への励ましであったり、実在する人への感謝であったり）言葉を、素直に書いていました。
でも、この頃は、なんだか、書けなくなっていました。書かなくなっていました。


暮れに、いらして下さったお客様は、
棚にあった、そんな、以前に書いた額たちを手に取られて、
同じ言葉のものを、いくつもお求め下さいました。

そして、年が明けて、
初めてのオーダーは、
やはり、以前に書いた額を、どちらかでご覧下さって、書きとめて下さって、
その言葉の額を‥とのことでした。

暮れの最後のお客様も、新年最初のお客様も、お求めなのは、どちらも、
この頃は書かなくなっていた言葉でした。


素直な気持ちを書くことを、ためらっていました。
なんて表現したらいいかわからないけれど。

だけれども、
オーダーに取り組みながら、
ひょっとしたら、こういう、自分の素直な気持ち、心がたしかにつかんだ気持ちって、
必要として下さる方がいらした時、心から心に渡るのかな。
軽やかに渡る言葉も
語りかけるように渡る言葉も
どちらも書かせていただいていいのかな。
背中を押してもらってるね‥私、
って思いました。


今年も初心を忘れず、
大切に、お心にお渡しできるよう
真心こめて書かせていただこうと思います。