おはようございます。
激しく雨が降っています。
そんな雨の中、1羽のカラスが、木の柵にとまり、雨に濡れながら空を見上げていたんです。
そんなに雨に濡れても大丈夫なの?
飛び立つ様子もないカラスを横目に、山道を車で通り過ぎました。
・・家に帰り、ますます強まった雨の音を聞きながら、あのカラスは今、どうしてるかな・・と思いを馳せているところです。
ふと、とても好きなエッセイを思いました。
星野道夫さんの『 旅をする木』(文藝春秋)という本にある「もうひとつの時間」というエッセイです。
この中で、こんな文があります。
「ぼくが東京で暮らしている同じ瞬間に、同じ日本でヒグマが日々を生き、呼吸をしている・・・確実にこの今、どこかの山で、一頭のヒグマが倒木を乗り越えながら力強く進んでいる・・・そのことがどうにも不思議でならなかった。」
「ぼくたちが毎日を生きている同じ瞬間、もうひとつの時間が、確実に、ゆったりと流れている。日々の暮らしの中で、心の片隅にそのことを意識できるがどうか、それは、天と地の差ほど大きい。」
この大雨を、それぞれのやり方で、それぞれにしのぐ・・そんな、もうひとつの時間に思いを馳せると、この空の下の生きとし生けるものの息づかいがそっと聴こえてくるようです
・・生きてくことっていとおしい
お読みくださり、ありがとうございました。みなさまの今日がいい日になりますように・・