フリードリヒの日記

日常の出来事を、やさしい気持ちで書いていきたい

ある作業所でのちょっとフフってなる話

2020年02月20日 07時00分00秒 | 日々の出来事・雑記

仕事の関係で、知的障害者の作業所に行くことがある。いくつか作業所があり、知的障害の段階に応じて、いろいろな仕事が割り当てられている。
そこに何人かダウン症の子がいる。すごく人懐っこくて、明るい。
ダウン症の子は天使だ、という言葉があるが、すごくよくわかる。
私が玄関に適当に靴を脱いで上がると、きちんと揃えてくれる。
帰るときには見えなくなるまで、手を振っている。つい、オッサンなのに手を振り返してしまう。
本当にかわいいと思う。

また別の作業所に、ちょっと不思議な子がいる。歳がまったく分からない。十代にも見えるし、二十歳くらいにも見える。もしかしたら三十歳くらいかもしれない。
たまたま休憩時間のときに、そこに行くことがある。
そのときに、彼と目が合うと(この目が合うということが重要、目が合わないと何も起こらない)私のほうにツカツカとやってくる。そして、私の手を握ってくる。
私の手で良ければ、いくらでも握らせてあげる。別に減るものではない。
手を握りながら「家はどこにあるの?」「こんど遊びに行っていい?」「名前は?」とかいろいろ訊いてくる。
いつも同じような質問で、それには何回も答えている。しかし、また質問してくる。だから、最近はいちいち真面目に答えない。
「家は遠いところにあるんだよ」とか、「遊びに来てもいいけど、そのときは美味しいケーキをもってきてね」とか。
それで、私も忙しいので、ずーっと手を握っているわけにはいかない。
握った手を振り解いて「じゃあね」というと、ちょっと悲しそうな顔をする。
申し訳ないが、そのときちょっと笑ってしまう。何が悲しんだろうと思う。私のこと好きなのかなとか、なんで私みたいなのが好きなんだろうとか、考えるからだ。
ちょっと変わってはいるが、なかなか良い子だと思う。


ちょっと前に、この子とトイレで一緒になったことがある。
私がトイレを借りて小便をしていると、トイレに入ってきた。
それで彼が「おちんちん大きい?」と聞いてきた。
「ああ、おっきいよ」と笑いながら冗談で答えると「見せて」と言ってきた。
「やだよ」と私が言うと、見せて見せてと覗いてきた。おもわずハハハと笑ってしまった。
なんなんだ、このコントみたいな展開は。
ただ、私は見せないように、しっかり隠した。
まあ、別に見せても減るものじゃないから、見せてあげればよかったのだろうか?
いまだに何がどうすればよかったのか分からない。
ただ、このことを思い出すと、いつも笑ってしまう。

コメント
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