高尾山に山登りに行った。はじめて登った。
都心から電車で気軽に行けるし、普通ではなかなか味わえない自然にも触れられる。お勧めだ。天気はよく、しかも涼しくて山登りには最適な日だったと思う。
登山コースもいろいろあって、1号コースで頂上まで行った。このコースの長さは3.8km。ゆっくりのペースでもだいたい一時間半くらいで登れる。道も整備されていて、楽でもなくきつくもなくちょうどいい達成感が味わえる。もし3.8kmが長いと感じる人はケーブルで登っていけば半分は短縮できる。でもそれだとかなり物足りないだろう。
地盤がゆるくなると落石があるらしい。少し怖い感じがする。
頂上に近い地点から写したもの。あの景色のよさは写真ではなかなか伝わらない。
高尾山は744年に聖武天皇の勅令により行基により開山されたとされる。高尾山薬王院は真言宗智山派の関東三大本山のひとつである。残りの二つは川崎大師平間寺と成田山新勝寺。
坊さんがほら貝を吹きながら近くにやってきた。坊さんの袈裟が仰々しくカラフルだった。
何だろう。不動明王だろうか。ふてぶてしく怒っている感じがよく現れていたので思わず写真をとった。
真言宗は空海によって開かれた。空海の功績は日本古来からある神道と仏教の対立を終わらせ神仏一体化を実現したことにある。しかし、明治政府が神仏分離、廃仏毀釈の政策をとることによって、仏教が弱体化していく。
一木一草の中に神仏をみるという、日本人の心性は失われていっている。このような現在の状態を回復するために空海の思想は見直されるべきように思う。
高尾山薬王院は真言宗であるのに、鳥居があることからも、神仏一体がなされていたことがうかがわれる。
しかし、神仏分離、廃仏毀釈によって弱体させられた。修行僧がいるということだったが、あまり宗教的な雰囲気はなくどちらかというと観光地化していた。それも弱体化し宗教色が薄くなったことの帰結かもしれない。
前に鎌倉の円覚寺に行ったときは、禅の宗教的な雰囲気に感銘を受けた。それ以来、神社仏閣に訪れるのが少しだけ楽しみになってきている。
今回は、観光地化していたから、宗教色は薄かった。少し物足りない感じもした。
だけど、高尾山は手軽に自然を楽しめるし、健康のためにもなる。いいところだ。