ミミヒゼンダニ症のメイちゃん

今回は3か月齢のビーグルの子犬のメイちゃんを紹介します。

↑まだまだやんちゃなメイちゃんです

初めてのワクチン接種の時、耳の汚れが多いとのことで耳の中をカメラで見てみると・・・

汚れがかなり溜まっていました。

この年齢でこれだけ汚れが多いので、まず感染症を疑い、顕微鏡での検査をしてみると

ミミヒゼンダニ（ミミダニ）を認めました。

また、簡易染色検査ではマラセチアという真菌が増殖していました。

 

ミミダニは抵抗力が弱い、仔犬や子猫、また外で生活している野良猫などに多く、

卵が孵化して、成虫になるまで3週間ほどかかります。駆除薬は卵には効きにくく、

一度駆除しただけでは3週間後にはまた汚れがたまるため、頻回の耳掃除が必要です。

しかし、駆除さえできれば完治する疾患でもあるため、根気よく続けることが大切です。

↑週二回の耳掃除を二週間続けた耳道内です。

だいぶ汚れが減っていますが、まだ時間がかかりそうです。

メイちゃんも飼い主さんと一緒に根気よく続けていく予定です。

獣医師　小芦

 

瓜実条虫に感染したキキちゃん

先日、お尻に白い虫がいたといって来院されたのは子猫のキキちゃんです。知り合いからもらわれたそうで、元気・食欲はあり、嘔吐や下痢はないようです。また、ノミが寄生していました。

↑　不安そうなお顔のキキちゃん

糞便検査のため、便をかきだそうとすると・・・

出てきました！！白い虫です！

これはノミから感染する瓜実条虫という寄生虫の体の一部です（片節といいます）。瓜実条虫はノミから感染する寄生虫で、感染しても便が少しゆるくなるぐらいでほとんどは無症状で経過しますが、片節が肛門から排泄されるときに痒みを訴え、さかんに肛門周囲を気にすることがあります。なにより、お尻から虫が出てくるので、飼い主様が不快感を感じられます。

瓜実条虫は駆虫薬で駆除できるので、駆虫薬とノミの予防薬をお出ししました。

2週間後の検診ではもう白い虫は見てないとのことでしたので、あとはしっかりノミの駆除をしていきたいと思います。

 

獣医師　酒井

予防歯科処置を行ったレオンちゃん

今回、予防歯科処置を行ったのはトイ・プードルのレオンちゃんです。

↑毛がフワフワだったので、目が写ってませんがとてもかわいいお顔の男の子です♪

◎処置前

◎処置後

反対側の処置後の写真しか残っていませんが、どちらもツルツル・ピカピカになりました！

また、歯周ポケットも深くなかったので抜歯の必要もありませんでした。

レオンくん、よく頑張りました！

 

獣医師　平湯

皮膚腫瘤を切除したみわちゃん

先日、背中にできものができたという事で来院されたのはミニチュア・ダックスフンドのみわちゃんです。

↑ばっちりカメラ目線を決めてくれてるみわちゃんです♪

↑写真ではわかりづらいですが、真ん中のやや赤みのある部分が直径約4mm程度の腫瘤になります。飼い主さんのご希望により、外科的切除を行いました。

↑このブログで何度も登場している生検トレパンという器械を使用しての切除を行いました。

↑切除後の写真です。

腫瘤がそこまで大きくなかったので、局所麻酔下での切除となりました。

摘出した腫瘍は病理検査に出し、結果は「漏斗部角化棘細胞腫（皮内角化上皮腫）」（良性腫瘍）でした。

漏斗部角化棘細胞腫（皮内角化上皮腫）は、毛包の漏斗部を形成する細胞が嚢胞を形成しながら増殖し、嚢胞内に角化物を産生する良性の皮膚腫瘍です。

この病変は5歳前後の比較的若いイヌに発生し、多くは単発性四肢、背部、尾などに好発します。

予後ににいては、高度な炎症を伴う良性腫瘍と診断されること、マージンも確保されていることから切除後は転移や再発はありません。

みわちゃん、よく頑張りました！

 

獣医師　平湯