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乳腺腫瘍のモモちゃん

2015年01月25日 | 診療科目

今回は乳腺腫瘍で来院された5歳のトイ・プードルのモモちゃんを紹介します。

お腹に小さいできものがポコポコとできているとのことで来院され、おなかをよく見てみるとちょうど乳腺に沿って硬性の腫瘤が5個確認されました。

犬の乳腺腫瘍は報告では約半数が悪性であり、良性でもそのままにしておくと悪性に転化することがあります。また針を刺して行う細胞検査でも曖昧な結果になることが多く、確定診断ができません。

そのため、治療は検査もかねての外科的切除が第一選択になります。

特にモモちゃんの場合は、両側の第3~5乳腺にかけて多発していたため、乳腺の両側全切除を行いました。

↑手術前の様子です。この写真では直径1cm程の腫瘤が2つ確認できます。

↑乳腺全切除を行ったため、傷口がかなり大きいです。

↑2週間後の抜糸時の傷です。懸念していた血流障害等もなく、無事きれいになりました。

 

病理検査の結果、今回のモモちゃんの乳腺腫瘍は残念ながら低悪性度の癌でした。しかし、飼い主さんが日常的にしっかり見ていたため、早期に発見、切除ができたことは不幸中の幸いでした。

今後再発等に注意しながら見ていく必要があります。

できてしまったら大変な乳腺腫瘍ですが、早期の避妊手術により、予防されることが知られています。特に初回発情前に避妊手術を行うと90%予防できると報告されています。

そのため、子供を産ませる予定のない女の子のわんちゃんは若いうちに避妊手術をすることをお勧めします。

 

獣医師 小芦

 

 

 

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