日,暮らし

明日は明日の風が吹く。

近ごろ思うこと

2007-08-26 | 心の中にあるもの
特に,少年犯罪などが起こったとき,「心の闇」なんて言葉をよく聞くが,闇というか,影のない人間なんて,一体この世にいるわけがないと思う。もちろん,影の薄いとか濃いということは,あるかもしれない。マザー・テレサは,多分私心なんてものはなかったのかもしれない。でも,それほどの人間でない私には,うごめく妄想ではないにしても,マイナスとしか評価のしようのない影は,捨てたくてもそこにある。

たまにニュースで見る事件などは,本人が無罪を主張していても,タイムマシンでさかのぼって見られない限り(今は,ビデオなどというものがあるにしても,写ってないと意味がないし),本当のところは分からないと思う。例え目撃者がいたとしても,その情景だけを切り取って見たモノが,果たしてどこまで事実なのかということだってある。はかなげに泣きながら言う人間の言うことが,正しく,真実であるとは限らない。そこには,計算があるかもしれないし,それは策略かもしれないのだ

とはいえ,他人が信用できないというようなことではないのだけど。

先日,祖父母と暮らしていた孫が,祖父を殺して逃げたという事件があった。教育熱心な祖父に反発したのが一因のようで,祖母が,いつかこうなるのではないかと思ったという言葉が哀しい。いつかこうなると思ったと,例え祖母が思っていても,祖母はそこでは孫の防波堤にはなり得なかったのだろう。親の離婚と,本人の挫折と,それをふがいなく思う祖父,というような図式と言えるかも知れないけど,そんなことは聞こえてくる範囲で他人が思うことで,本当のところは分からない。人間は,普段は思いも寄らない,理性では説明のつかない残酷な瞬間があると思うから,何がそうさせたというのは,きっと分からないのではないかと思う。

町を歩く中高生や,そして自分の子どもたちを見ながら,今,現在を生きていくというのは,なかなか辛いことだなと思い,そして我が子がなんとか生き延びているのは,本当はそれだけで幸せなことかもしれないと思う。

完全無欠や完璧は,なんだか怖い。自分に足りないモノを自覚すること,それでも卑屈にならずに,毎日朗らかに生きていたいなと思うのだけど

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