「基地の多さは異常」 「オールズ」辺野古反対訴え
琉球新報 3/5(日) 11:38配信
【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設問題に関して、東京都のJR巣鴨駅を中心に活動している「OLDs(オールズ)」のメンバー5人が3日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前に駆け付け、新基地建設反対を訴えた。
60歳以上のメンバーで構成する同団体は安全保障関連法に反対して活動していた若者グループ「SEALDs(シールズ)」に影響を受け、「高齢」を意味する「OLD」から「オールズ」として2015年7月に活動を始めた。メンバーは2~8日まで沖縄に滞在する予定。共同代表の一人、家森健さん(64)=東京=は「10年前にも沖縄を訪れたが、基地が異常に多い状態は変わっていない。さらに新基地を辺野古に造るとは何事か。許してはいけない」と強調した。
同団体は安保法案や福島原発に関し、政府の姿勢を批判してきた。毎週土曜日に巣鴨駅前で、ビラ配りや署名活動をするなどして、抗議活動を展開している。主要メンバーは10人程度だが、これまでの集会に最大で約300人が集まった。
家森さんは「ゲート前に座り込んでいる人の多くは高齢者だが仕方ない。若い人には仕事がある」と話す。「私も60歳までは仕事ばっかりだったが、頭の中に『沖縄の基地問題』がずっとあった。これまで沖縄に任せっきりだった基地問題や福島の原発問題には差別が集約されている」と指摘した。
大瀧妙子さん(70)=東京都=は「去年は高江の座り込みにも参加した。工事を止めるためには、人の数が必要だが、現状では全然足りない」と話す。大瀧さんは東京で基地問題のチラシを配るなどして啓発しているが、それを冷ややかな目線で見られることもあると言う。「そんな人に当事者意識はない。色んな人がそれぞれの場所で頑張る。その積み重ねが日本のより良い未来をつくる」と述べ、新基地建設反対を行動で示す必要性を訴えた。