Blog満賊亭

少欲知足をモットーに日々の満足を追求していくブログ

成長する思い出(1)

2014年01月15日 | 国内de海外
歴史大好きな方々に交じり今までいかに浅読であったかを痛感する日々。
彼らのすごいところは、豊富な読書量に加えて、本に載っていない背景や別の角度からのアプローチ、横との繋がりを探る視点にある。そして疑問に思ったことは行動に移す。時に人と会い、現場へ赴く。

そうして培った見分や知識をベースに一杯やるので、破顔する楽しさも心得ている達人でもある。

そんな場での愛想笑いをなくそうと、久々に読書時間を増量。ひとつのジャンルに凝ってしまう傾向があるので、毎日読む本を変えているのだが…1週間立つと前の内容を忘れてしまい、遅々として進まない。

現在読書中は

「白い城」オルハン・パムク
「食堂かたつむり」小川糸
「鬼平犯科帳(11)」池波正太郎
「7つの習慣」スティーブンR. コヴィー
「ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術」
立花隆
「できそこないの男たち」福岡伸一

10年前に手にし未だ習慣づかぬ「7つの習慣」は久々に目を通すと啓蒙書というより懺悔の書に近い(笑)
自己啓発本はダイエット本と同様に怠惰な部分をチクりと刺激しつつ、新たな手法を次々提案してくれるが、こむずかしいこと書いてあっても本質はひとつなのよね。
毎日コツコツ基礎をしっかりと。読み返してこれだけ気づく。あとは一生かけてどれだけ腑に落とすことができるかだ。


さて先日、東北道の羽生PA上りにできた「鬼平江戸処」に出かけてきたのだが、名物の軍鶏鍋のほか、一本うどんという異色の食べ物まであることに思わず
・・・これは
池波作品風に瞠目したほどだ。実はこの一本うどん、小説鬼平犯科帳では「男色一本饂飩」という作品に登場する名物で、東京の老舗の蕎麦屋さんで事前予約すれば作ってくれる鬼平ファンならではの幻の食べ物だったりする。

作中のうどんはどんな味付けだったのか気になり、(笑)描写を思い出そうと久々に読み返してみたのだが、うぅむ・・・やはりこの作品、あまり好きではない。あらすじはこうだ。

おっちょこちょいで女好き、剣の腕はもひとつの同心、木村忠吾。忠吾が名物の一本うどんをすすっていたところ、合い席の浪人に目をつけられ、拉致されてしまう。この浪人、実は男色を好む盗賊の首領で、オツトメ(盗み働き)のあとの愉しみに忠吾を慰み者にしようとたくらむ。さぁ忠吾の運命や如何に・・・。

とまぁこんな作品。鬼平の機転によって何とか救出された忠吾は、お頭に
操は守ったと訴えつつ、
「もう一本饂飩は見るのもいやです」

こう終わる。

その後、忠吾が再び一本饂飩を食ったかわからぬが、たぶん普通のうどんでさえ悪夢は蘇ったであろう。

実は昔、忠吾と同じような危うい目にあったことがある。
今思い返しても、ゾッ・・・とする出来事で以来特異な体質になってしまった事件なのだが、この話はまずパッカー時代のベトナム、ハノイの暑い夜に、いやその前の中国、元陽にさかのぼる・・・


つづく


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