今回は、数学について解説します。
記述式の出題は見送られましたが、出題の内容は大きく見直しが
なされるようです。どのように変わるのでしょうか。
【vol.4 数学はどう変わるの?】
①共通テスト数学Ⅰ・A,Ⅱ・Bの変更点
②共通テスト数学で求められる力とは
③夏休みまでにやっておくべき対策は
①共通テスト数学Ⅰ・A,Ⅱ・Bの変更点
数学Ⅰ・Aは、センター試験では60分でした。
当初の変更では複数の大問の中で記述式の小問を計3問出題する計画でした。
それにともなって時間は70分に延長されました。
その後、記述式の出題を見送ることになりましたが、記述式の部分はマークシート方式で
出題し、全体の分量は変えずに時間も70分で出題されることになりました。
文科省の担当者は、「記述式がなくなっても、マークシート式で思考力、判断力、表現力を
重視する。」と説明しています。
数学Ⅱ・Bは、元々マークシート方式のみでの出題の予定でした。
教科書内容よりも、数学的に発展した内容も出題されるようになります。
読解力・情報処理力・判断力などが必要な問題が多くなります。
試験時間はセンター試験と同じ60分です。
②共通テスト数学で求められる力とは
センター試験の数学で主に求められてきたことは、
「数学の基本的な役割を理解し、実際にそれを利用して
計算を進め、問題を解決する力」でしたが、
共通テストでは、これに加えて思考力をも測ろうとする問題に
変わっています。
単に問題を解決するだけでなくその過程(どのように考えて解いたのか)
にまで踏み込んだ出題になります。
考える過程を「会話」の形式にして、論理的にあるいは
発展的に問題・解答に関して向き合うような形式の出題が予想されます。
マークシート方式ではなじまないと思われてきた証明問題も
その構想を考察するような観点で出題されるかもしれません。
こうした問題に対応するためには、数学における基本的な概念や
定義・定理を暗記するだけではなく、十分に理解することが大切です。
ときには、いくつかの条件を考えながら、解答した過程を振り返って
考えてみる練習が必要です。
③夏休みまでにやっておくべき対策は
基本事項や公式・定理の使い方を身につける
三角関数や数列など、知っておくべき定理・公式を
再確認して、あやふやな知識をなくしておきましょう。
基本問題で典型問題の解答プロセスをマスター
難しく感じる問題も、結局はいくつかの基本問題・典型問題の
組み合わせです。典型問題について、どのようにして考える糸口を
つかむかという解答のプロセスを身につける練習をしておきましょう。
苦手分野を得意分野にする
苦手分野は夏までに解消しておきましょう。期間を限定して、参考書・問題集の
その分野だけを徹底的に演習します。その間、他の分野は手つかずでもOK。
1日数時間とれば、1週間で見通しがたつはずです。